Netflix『トリガー』第2話ネタバレ考察|“銃”が導く過去と未来。イ・ドの復讐と暴走のはじまり

トリガー
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Netflixで話題沸騰中の韓国ドラマ『トリガー』。その第2話は、ただの続きではない。「なぜイ・ドは銃に憑かれたのか?」という核心が静かに、でも確実に暴かれていく。

一般市民が“簡単に銃を手に入れる”ディストピア世界で、正義と狂気の境界が曖昧になる。そこにあるのは、銃声ではなく、沈黙の中に宿る“怒り”だった。

この記事では、2話のネタバレを含みつつ、イ・ドの過去と物語の構造に踏み込む。そして観た者の中に残った、あの不穏な“感情の火種”に、言葉という名の引き金を引いていく。

この記事を読むとわかること

  • Netflix韓ドラ『トリガー』第2話の核心とネタバレ全貌
  • 主人公イ・ドの“正義”と“怒り”の正体
  • 銃が人と社会をどう壊していくかの構造
  1. イ・ドが銃に向き合う理由は「過去の殺意」にある
    1. 幼少期に家族を銃で失ったイ・ドという“感情の地雷”
    2. トリガー2話が見せた「復讐」と「職務」のはざまで揺れる精神
  2. ジョンテ事件が炙り出した“銃が日常に侵食する恐怖”
    1. 宅配で届く銃──もうこれは「犯罪」じゃない、「日用品」だ
    2. “法の執行者”と“銃を撃った一般人”、境界線が溶けていく
  3. “銃声”より怖いのは、銃が人間にもたらす“静かな変質”だ
    1. AK47がベッドの下にある日常──非現実がリアルになる瞬間
    2. イ・ドとジョンテの対話は、「正義とは何か」という問いそのもの
  4. 裏社会パートが描く、暴力と秩序の構造的腐敗
    1. コン・ソクホ vs ク・ジョンマン──仁義なき“暴力の取引”
    2. 「ナワバリ」を巡るサブプロットが、本筋の“銃社会化”を強化する
  5. Netflix『トリガー』2話の核心をひとことでまとめる
    1. これは“銃社会”を描いた物語じゃない。“人間が壊れていく過程”の記録だ
    2. イ・ドはもう引き返せない。過去と銃と怒りに、自分の正義を見つけたから
  6. 撃たなかった者たちの「沈黙」が、一番の引き金だった
    1. “異常”が始まったのは、銃を構えたときじゃない
    2. 孤立という名の銃を、人は日常で構えている
  7. Netflix韓ドラ『トリガー』2話のネタバレから考える、人間と銃の危険な関係まとめ
    1. イ・ドというキャラが見せる「狂気の正義」は、観る者の倫理観に銃口を向けてくる
    2. 2話は“復讐の記憶”と“社会の病理”が交錯する、シリーズ最初の爆心地だった

イ・ドが銃に向き合う理由は「過去の殺意」にある

第2話を観終わったあと、しばらく画面を見つめたまま固まっていた。

それは事件の衝撃ではない。ジョンテの狂気でもない。

むしろ心を突き刺したのは、イ・ドが銃に向けた“眼差しの温度”だった。

幼少期に家族を銃で失ったイ・ドという“感情の地雷”

過去が、彼の拳銃を構える腕を震わせていた。

幼い頃、両親と弟を銃で殺された——それだけでも十分トラウマだ。

だが、その場にいた幼き日のイ・ドは警察署にあった銃を手に取り、自ら撃ち返そうとした

あの一瞬が彼の人生のすべてを決めたのだと思う。

「守れなかった」家族。撃てなかったあの瞬間。そして“法に守られた罪人”への、抑えきれない怒り。

イ・ドにとって銃とは、「奪われた時間」そのものだった。

だからこそ、今の彼は銃を持ちながらも、決して安易に引き金を引かない。

その手は震えていないが、心の奥では、今も銃声が鳴り響いている

トリガー2話が見せた「復讐」と「職務」のはざまで揺れる精神

ジョンテの事件は、まさにイ・ドの内面を試す“悪意の実験装置”だった。

社会からこぼれ落ち、9年間も浪人生活に縛られた末に暴発するジョンテ。

彼の持っていたAK47の存在は、もう犯罪というよりも、人間の限界を映し出す鏡のようだった。

イ・ドはジョンテを制圧し、その場を治める。

だが彼がほんの一瞬、「銃口を向けることへの快楽」に近い表情を見せたのを見逃してはいけない。

正義を貫くことと、復讐を果たすこと。

この2つの線が重なりそうになったとき、人は必ず“自分の正しさ”を疑うべきだ。

だがイ・ドは、もはや「復讐者」であることに抵抗がないように見えた。

銃が引き出したのは、正義じゃない。止まっていた“怒りの時計”だった

チョ・ヒョンシク刑事がかつて引き止めた少年の“指”は、今や大人になって社会の秩序を保つ側に立っている。

だがその指先には、銃を構えるたびに過去がよみがえる

「イ・ドが正しいのか?」という問いは、たぶんこのドラマでは間違っている。

正義の定義よりも、彼が“どこまで銃に自分を明け渡していくのか”が、この物語の核なのだ。

イ・ドが抱える過去は、彼を強くした。

でも同時に、誰よりも壊れやすい爆弾にもしている。

だから僕らは目を離せない。

銃を構えるその姿が、次第に「正義」じゃなく「執念」に見えてくるその瞬間を、恐れながら待ってしまう。

ジョンテ事件が炙り出した“銃が日常に侵食する恐怖”

2話の中盤、ジョンテの寮で起きた銃乱射事件。

そこで描かれていたのは単なる大量殺人じゃない。

「銃が人間の生活の中に入り込んだとき、どこまで日常が崩れるのか」という問いだった。

宅配で届く銃──もうこれは「犯罪」じゃない、「日用品」だ

ジョンテの口から、何の躊躇もなく「銃は宅配便で届いた」と語られる。

その一言が、このドラマの世界の“異常さ”を一瞬で説明してしまった。

誰でもスマホひとつで銃が買える。

それは犯罪というより、ライフスタイルだ。

現代の韓国社会が抱える、鬱屈、孤独、無関心。

それらが“銃”という手段を得たとき、暴発するしかなかった。

ジョンテは悪人じゃない。社会から切り捨てられた、ただの「誰か」だ。

そんな“誰か”が、AK47を持った瞬間に「歴史に残る犯罪者」に変わってしまう。

だからこそ恐ろしいのは、銃自体ではない。

それを必要とする人間の“心の空白”だ。

“法の執行者”と“銃を撃った一般人”、境界線が溶けていく

ジョンテの言葉には、ある種のロジックがある。

「惣菜を盗んだ」「うるさかった」「ムカついた」。

この理不尽な動機に、僕らは「おかしい」と思うはずだ。

でもふと気づく。その感情、SNSのコメント欄にもあったな、と。

日常的なストレスと、感情の暴走。

それを止める境界線が、“銃が簡単に手に入る世界”では簡単に飛び越えられてしまう。

イ・ドとジョンテの対話は、ある意味で合わせ鏡だ。

どちらも怒りを抱え、銃を持ち、世界に絶望している。

ただ一方は制服を着て、もう一方は裸のまま引き金を引いただけ。

その差は、果たして“正義”なのか、それとも“運命の分岐点”なのか。

この問いは、視聴者である僕らの倫理観にまで銃口を向けてくる。

そして考えたくない結論が浮かんでしまう。

「もし俺だったら……引き金を引かなかったと言い切れるか?」

その問いの答えを、イ・ドは知っているような顔をしていた。

“銃声”より怖いのは、銃が人間にもたらす“静かな変質”だ

派手な銃撃戦があったわけじゃない。

でも、この2話で最も不穏だったのは、静かに映る“銃”の存在だった。

それは人の手で磨かれ、棚にしまわれ、タオルの下に隠されていた。

まるで家電のように、生活の一部になっていた。

AK47がベッドの下にある日常──非現実がリアルになる瞬間

イ・ドがジョンテの部屋で見つけた、AK47。

そして他国の紛争地で使われていたとおぼしき銃器の数々。

その光景は、もはや“戦場”じゃない。

「生活空間」そのものに銃が浸透しているという描写にゾッとした。

ベッドの下にAK。

キッチンの隅にマガジン。

それを見て驚かないジョンテ。

これは異常ではなく、日常に溶けた異物なのだ。

だから怖い。

「非現実の象徴」だったはずの銃が、“暮らし”の中に普通にある

それは、“音のしない戦争”の始まりでもある。

イ・ドとジョンテの対話は、「正義とは何か」という問いそのもの

ジョンテは言う。

「俺はクズを処理しただけだ」と。

イ・ドは強く否定するでもなく、冷静に銃の入手経路を追及する。

だがその視線は明らかに揺れていた。

ジョンテの言葉に、どこかで“共鳴”している部分があったからだ

法を守ることが必ずしも正義なのか。

銃を持った者が、法の外に出た瞬間、世界はどう変わるのか。

この対話は、倫理と現実のジレンマを凝縮したような時間だった。

ジョンテの狂気は、社会の写し鏡でありイ・ドの過去の“未遂の復讐”の延長線でもある

2人は反対の立場にいるようで、実は同じ川の両岸に立っている。

どちらが水に落ちても、おかしくない。

そのギリギリの距離感が、この作品の“怖さ”をつくっている。

銃がもたらすものは、爆音や死だけじゃない。

それは、人間の内面を“静かに侵食する”装置でもある。

銃声のないシーンのほうが、胸をえぐってくる。

僕は観終わったあと、妙な静寂に包まれていた。

画面の外、日常のこの空間にも、どこかに銃が潜んでいる気がして。

裏社会パートが描く、暴力と秩序の構造的腐敗

『トリガー』の第2話を支える“静かな爆弾”が、裏社会の描写だ。

ジョンテの暴走やイ・ドの過去に注目が集まりがちだが、この裏パートこそが、物語全体に“暴力がシステム化されている”という冷酷な真実を突きつけてくる。

それは銃声の裏に響く、秩序の腐敗音だ。

コン・ソクホ vs ク・ジョンマン──仁義なき“暴力の取引”

2話で描かれたのは、裏社会の人間たちがいかにして“銃”と“ナワバリ”を握り合っているかという構図だ。

表の世界が混乱していくのと並行して、裏の秩序は着々と“再構築”されている。

コン・ソクホは、暴力と支配の中で巧妙にナワバリを奪い、自分の利権を広げようとする。

だが彼は現場を自分の手では汚さない。

「始末はク・ジョンマンに任せろ」という一言で、全ての血を他人に押し付ける。

この構図こそが、暴力が“管理”され、“ルール化”されていることの証明だ。

暴力の責任すら、今や分業化されている。

この社会では、“誰が引き金を引いたか”より、“誰がそれを命じたか”の方が重要になっている。

「ナワバリ」を巡るサブプロットが、本筋の“銃社会化”を強化する

一見するとメインストーリーと関係のなさそうなサブプロット。

だがこの“裏社会のナワバリ争い”こそが、現代韓国の銃蔓延問題と根本的にリンクしている。

銃が“個人の暴力”から、“組織の武器”へと移行している。

そして裏社会の論理が、徐々に表の社会に浸透しつつある。

暴力は、個人の狂気ではなく、システムになってしまった。

ク・ジョンマンが部下に見下され、鬱屈した怒りを抱えながらも任務をこなす姿。

そこに映るのは、人間的な弱さよりも、“組織に使い潰される兵器”としての存在感だ。

この描写は、そのまま警察組織の中でのイ・ドの姿にも重なってくる。

つまり、裏と表の境界線も、どんどん曖昧になっているということだ。

警官も、ヤクザも、ただ“誰かに使われる”という点では同じ。

銃を握る理由が違うだけで、その手の温度はほとんど変わらない。

このセクションで強く感じたのは、“悪”の定義がいかに相対的で、そして構造的であるかということだ。

ジョンテが撃った銃も、ク・ジョンマンが振るった暴力も、どこかで誰かがそれを許し、構築したものだ。

『トリガー』はそこを冷徹に描いている。

暴力の形を問うのではなく、“誰がその暴力を生産しているのか”を見せてくる

Netflix『トリガー』2話の核心をひとことでまとめる

2話を観終えて、最も脳裏に焼きついたのは“銃声”ではなかった。

むしろ、そのあとに広がる沈黙——感情の底に残った“引き金を引かない恐怖”だった。

『トリガー』の2話は、そういう回だった。

これは“銃社会”を描いた物語じゃない。“人間が壊れていく過程”の記録だ

2話で起きた出来事は、一見すれば社会問題の連続だ。

銃乱射、宅配銃器、裏社会、組織腐敗。

でも本質はそこではない。

銃があることで、人間の“心のバランス”がどう変質していくか

その過程を、静かに、容赦なく描いていた。

ジョンテが「人を殺した理由」は、きっと社会に生きる誰しもが持つ感情の断片だった。

そしてイ・ドが銃を構える理由も、また“正義”ではなく“記憶”だった。

つまり、『トリガー』はこう語っているのだ。

「人間は、簡単に壊れる。そして壊れたあとに銃を持ったら——もう戻れない」

イ・ドはもう引き返せない。過去と銃と怒りに、自分の正義を見つけたから

イ・ドの目に映るのは、もはや“秩序”じゃない。

“正しさ”でもない。

それは、自分が失ったものと、奪われたものと、取り戻せなかった時間だ。

ジョンテの狂気と向き合ったとき、イ・ドは気づいてしまった。

「この怒りこそが、自分の“正義”なんだ」と。

法が救えないものを、銃で守る。

その矛盾に踏み込んだ瞬間から、彼は“戻れない側”の人間になってしまった。

この2話は、その一線を超える瞬間を、静かに、でも確実に描いた

だから観終わったあと、胸の奥で何かがずっと鳴り続けている。

それは銃声じゃない。

自分の中にも、まだ火薬の匂いが残っていることに気づいてしまった音だった。

撃たなかった者たちの「沈黙」が、一番の引き金だった

第2話の中心にいたのは、ジョンテとイ・ドだった。

だが、もっとも“リアルな人間”を映していたのは、銃を持たなかった人々のほうじゃないか。

隣室のカップル。惣菜をつまんだ寮の住人たち。そして何より、ジョンテの異変に気づきながらも、見て見ぬふりをしていた空気

誰もが“何かおかしい”と思っていた。けれど誰も止めなかった。

この「誰かがやるだろう」が、結果的に一番危なかった。

“異常”が始まったのは、銃を構えたときじゃない

ジョンテが暴発した瞬間だけを切り取れば、完全な加害者だ。

でも実はその“前夜”から、何かが静かに壊れていた。

彼が怒鳴っても、舌打ちしても、周囲は薄く笑って流すだけ。

9年間、夢と孤独とプレッシャーの狭間でくすぶり続けた男が、「自分の存在を誰にも証明できなかった」時間こそが地雷だった。

そして誰もその地雷の上からどこうとしなかった。

“銃声のない暴力”は、もっと前から始まっていた。

孤立という名の銃を、人は日常で構えている

この2話、怖いのは「銃が出回る社会」じゃない。

孤独が放置される社会のほうが、よほど殺傷力が高い。

人の異常や絶望に気づきながら、「まあ、関わると面倒だし」と引いてしまう。

そんな沈黙の積み重ねが、ある日“引き金になる”

ジョンテが撃ったのは、銃じゃない。

自分を無視し続けた、あらゆる“無関心”だった。

そしてその構図は、物語の外——この現実世界にも、痛いほど似ている。

『トリガー』の2話は、誰かを裁くための物語じゃない。

「見ないふり」は、銃より静かで確実な暴力になる。

そうやって撃たずに過ごす毎日の中にも、火薬のにおいはじわじわと広がっている。

Netflix韓ドラ『トリガー』2話のネタバレから考える、人間と銃の危険な関係まとめ

この物語は「銃社会の警鐘」では終わらない。

もっと深く、もっと人間の本質に迫る

銃を持った人間が変わるのではなく、もともと壊れていた人間が銃という言葉を手にする——それが『トリガー』の怖さだ。

イ・ドというキャラが見せる「狂気の正義」は、観る者の倫理観に銃口を向けてくる

イ・ドは正義の象徴ではない。

彼は“怒り”を失わないために、正義を名乗っているだけだ

そこにあるのは正しさではなく、「壊れないための手段」。

銃口の向こうにいるのが罪人であろうと、自分自身であろうと、彼にとっては関係ない。

この作品のイ・ドは、観る者の中にある“微細な正義感”や“怒りの火種”をあぶり出してくる

「あなたは撃たない側ですか?」

その問いを、静かに視線で投げかけてくる。

2話は“復讐の記憶”と“社会の病理”が交錯する、シリーズ最初の爆心地だった

ジョンテの暴走、裏社会の縄張り争い、イ・ドの過去。

これらは別々の出来事のようで、すべてが“銃という共通言語”でつながっていた

誰かが撃ちたかった。

誰かが撃たせたかった。

誰かが撃たせる仕組みを作った。

そう考えると、2話はシリーズ全体の中で最も危険で、本質的なテーマが凝縮された回だったと言える。

銃という存在が、人の心の闇をどう増幅させ、どう表面化させるのか

そのプロセスが、あまりにもリアルだった。

『トリガー』第2話は、僕らの中の“善と悪の境界”を問い直す回だった。

そしてその問いは、まだ答えが出ていない。

なぜなら、イ・ドの旅はここで終わっていない。

銃を手にしたまま、彼はまだ迷い続けているからだ。

——僕らと同じように。

この記事のまとめ

  • Netflix韓ドラ『トリガー』第2話の詳細なネタバレ
  • 主人公イ・ドの過去と銃への執着の背景
  • ジョンテの乱射事件が映し出す社会の病理
  • 銃が日常に侵食することの静かな恐怖
  • 裏社会の構造と秩序が崩れる過程
  • 正義と復讐の境界線が曖昧になる瞬間
  • 撃たない者たちの沈黙が生む“日常の暴力”
  • 銃よりも怖い“無関心”という引き金

読んでいただきありがとうございます!
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