ドラマ『初恋DOGs』──それは「犬」と「恋」と「過去」の記憶が、静かに重なり合う夏の物語。
清原果耶さん、成田凌さん、ナ・イヌさんが織りなすこのドラマの魅力は、胸に迫るストーリーだけじゃない。舞台となるカフェや海辺、そして韓国のロケ地ひとつひとつが、まるで“心の風景”みたいに印象的なんです。
今回はそんな『初恋DOGs』の世界に、そっと触れられる“ロケ地”をめぐる旅へ。あのシーンに込められた想いや空気感を、あなた自身の記憶としてインストールしてみませんか?
- 『初恋DOGs』のロケ地が持つ感情の背景
- 登場人物と風景が織りなす心の機微
- ロケ地巡礼を心で味わうためのヒント
愛子と快が出会ったあの場所──ふかや花園プレミアム・アウトレットが始まりの景色
ふたりが出会ったのは、どこにでもありそうで、でも「この場所でしか始まらなかった」と思わせる、広くて風通しのいいアウトレットモール。
ドラマ『初恋DOGs』第1話の冒頭、愛子と快、そしてそれぞれの愛犬が交差したのが、埼玉県の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」です。
あの“偶然”は、もしかすると、ふたりの再生のスイッチだったのかもしれません。
「偶然」が「運命」に変わったショッピングモール
アウトレットの広い敷地に、まるで無防備に投げ出されたふたりと二匹。
愛子のサクラと、快の将軍。 先に通じ合ったのは、きっと人間じゃなくて、犬たちの方でした。
リードを引かれても、心までは繋がれない──そんな孤独の中で、犬たちが「ほら、こっちだよ」と導いた出会い。
都会の騒がしさから少し離れたこのアウトレットは、自然と空の広がりが絶妙に混ざり合っていて、ふたりの“心の余白”に静かに入り込むロケーションでした。
ベンチで休む人たち、テラスで笑う家族、ショッピングバッグを下げたカップル──
そんな日常の風景の中で、ただ1回きりのすれ違いだったかもしれない瞬間が、“再会すること前提の出会い”へと変わっていく。
私たちもふと足を止めてしまう。「あの日あの場所で、誰かに出会っていたら」なんて想像しながら。
ペットと楽しめるから、現実の愛犬デートにもぴったり
ドラマの世界だけじゃなく、この「ふかや花園プレミアム・アウトレット」はペットとのお出かけにもぴったりな場所。
施設内にはリード着用で歩けるエリアが広く、ドッグランやペットと一緒に入れるカフェも充実。
「サクラと一緒にいたあの通路、ここかな?」とか、「快が将軍と立ち止まった噴水って、あれ?」なんて想像しながら歩くと、もうその瞬間から物語の一員になっている気がします。
ペット連れOKのショッピングモールって、実はそんなに多くないから、“愛犬とドラマの聖地巡礼”が叶う貴重な場所。
「また来ようね」ってリード越しに話しかけたくなるし、あのふたりのように、過去に傷ついたとしても、“ここからまた始めよう”と思える何かが見つかるかもしれません。
それに、実際に愛子と快が登場した場所に立ってみると、「会話よりも沈黙のほうが伝わることがある」──そんな空気感が確かに残っていて、ドラマの余韻が風に混ざってる気がするんです。
カフェでコーヒーを飲んでいるとき、誰かの隣に寄り添って歩いているとき。
日常のふとした瞬間が、運命の“はじまり”に変わる。──そんな予感が、このアウトレットには確かにあります。
ふたりの“偶然の出会い”があなたにとっての“記憶の居場所”になりますように。
“あなたには興味ない”の真意に揺れた道──湘南・鵠沼の歩道が心に残る理由
その言葉は、刺さるようで、どこか優しかった。
「あなたには興味ないです、1ミリも」──
そう言い放った愛子の声は、実は強がりでできていた。ドラマ『初恋DOGs』の中で、あのセリフが放たれたのが、湘南・鵠沼海岸にある「ウォームアップスポーツ本店」前の歩道。
ウォームアップスポーツ前で交わされた言葉の温度
真夏の海風と、少し刺すような言葉。
目の前にいるのに、心だけがすれ違うあの感じ。
愛子と快が初めて真正面からぶつかったのが、この海沿いの歩道でした。
快が投げかけたのは、相手を試すような優しさ。そして愛子の返した言葉は、“期待されたくない自分”の防衛線。
でも、ほんとは気づいてるんです。誰かとちゃんと向き合うには、弱さを見せることから始まるって。
それができないから、思わず「興味ない」と突き放す。
でも、言い終わったあと、ほんの一瞬だけ視線を落とした愛子の表情が、それを全部物語っていました。
風が髪を揺らして、波の音が遠くから届いて、それでもふたりはその場を離れなかった。
その「立ち止まり」が、心のどこかを動かし始めていた気がします。
ツンデレと本音の交差点は、海風が味方していた
この場所、実際に行ってみるとわかるんです。
湘南の海沿いって、どこか“本音”が出てしまう空気がある。
青い空と、抜けるような潮風。背伸びも見栄も、すぐに吹き飛ばされてしまう。
だからこそ、あのセリフもただの拒絶じゃなくて、「これ以上近づいたら、壊れそう」っていう不器用なSOSだったのかもしれない。
ツンデレってよく言われるけど、それは“不安”の裏返し。
「期待させないために冷たくする」という選択肢を、彼女は選んだだけ。
快もそれに気づいていたから、反論もせず、ただ少し笑っていた。
ふたりのやりとりには、“まだ始まっていない恋の予感”と、“もう終わったことにしてきた愛の記憶”が静かに混ざっていて。
この歩道は、その2つが交差した奇跡の場所でした。
ちなみに、ロケ地になったウォームアップスポーツはプロサーファーも集うリアルなサーフショップ。
歩道には海からの風がいつも吹いていて、カラッとした陽射しの中で、自分の心までもさらけ出してしまいそうになります。
もしもあなたが、ちょっと誰かを遠ざけたくなるようなとき。
それでも、心のどこかで「でもほんとは近づいてほしい」と思っていたら──
この場所に立って、あのセリフを自分の中で繰り返してみてください。
「興味ない」と言いながら、ちょっとだけ“待ってる”自分に、気づくかもしれません。
海と犬と笑い声──湘南ひらつかビーチパークの青春が胸を打つ
ドラマ『初恋DOGs』の中でも、ひときわ“光の記憶”として残るシーンがあります。
ソフトクリーム、チュロス、バスケットボール──そして、ふたりと一匹ずつ。
そんな何気ない幸せの断片が、湘南ひらつかビーチパークで静かにきらめいていました。
ソフトクリームとチュロスに混ざった距離感
第1話、平塚の海沿いにある湘南ひらつかビーチパーク。
快と愛子、そしてソハの3人が、犬たちと過ごしたひととき。
チュロスをかじってるソハの無邪気な笑顔と、それを見つめる愛子のわずかな微笑。
何を話すでもなく、何かを深く共有するわけでもない──でも、空と風が3人の間の“緊張”を溶かしてくれた時間でした。
ソフトクリームの甘さが、そのまま心の緩衝材になって。
きっとあの瞬間だけ、誰も自分を守る言葉を持たずに、素のままで笑っていた。
人間関係に「距離」ってあるけれど、それは悪いことじゃない。
本音よりも、まず空気を共有する。風景を一緒に見る。
そんな「沈黙のやさしさ」を描いた名シーンでした。
ビーチ×バスケ=誰かの記憶になりそうな光景
湘南ひらつかビーチパークの魅力は、ただの“海辺”ではなく、“遊びと青春の風景”がぎゅっと詰まっていること。
バスケットコートとビーチが地続きになっていて、誰でもふらっと寄れる開放感。
快が少し照れくさそうにボールを投げ、ソハが派手に空振りする。
そのときの愛子の笑顔って、少しだけ「昔を思い出してる」ように見えました。
まるで、10代の頃に誰かと過ごした夏の午後を、ふっと呼び戻されたような──。
あの空間に漂っていたのは、恋というより「安心」のような空気でした。
ビーチの向こうには、相模湾がどこまでも広がっていて。
水平線に向かって伸びていくようなバスケのパスが、“これからの関係”を象徴しているようにも見えたんです。
ちなみに、このバスケットコートは実際に誰でも利用可能な開放施設。
地元の高校生たちが練習していたり、カップルがキャッチボールしていたり。
だからこそ、ふたりの“特別”が、日常の中でさりげなく描かれていたのだと思います。
大きなドラマは起きてないけど、忘れられない光景。
──それが、「あの夏、湘南で見た3人の横顔」なのかもしれません。
きっと将軍とサクラも、波の音に耳を澄ませながら、そんな人間たちのやりとりを見守っていたんでしょうね。
青春って、何かを始める勇気じゃなくて、「この時間が終わらないで」と願う気持ちのこと。
その感情を、ドラマは確かにあのビーチに残していきました。
“ふたり”の輪郭を描いた日常拠点──法律事務所とカフェが映すリアルな距離感
人と人との関係って、いつも“非日常”で育つわけじゃない。
それぞれが毎日を生きている「場所」に、その人らしさが滲んでいく。
ドラマ『初恋DOGs』でそんな日常の顔を映していたのが、愛子の法律事務所と、優香が店長を務めるドッグカフェでした。
ITOKI DESIGN HOUSE:孤独と知性が交わる場所
東京・日本橋に実在する「ITOKI DESIGN HOUSE」が、花村愛子の職場として登場。
ここでの彼女は、誰とも“心”を交わさず、「成果」と「距離感」で自分を守っていた。
都会の中心で、無機質に整ったオフィス。
けれど、清潔すぎる空間って、ときに“孤独の匂い”がする。
ガラス越しに交わす会話、スマートに処理される相談。
その中で、愛子は誰よりも強く、でも誰よりも誰かに認められたがっていた。
彼女のスーツ姿が少し窮屈に見えるのは、「自分で自分を信じきれていない」ことへの防御かもしれません。
ITOKIの建物は、洗練されていながら、どこか冷たい。
でもその空間に快が訪れた瞬間、愛子の周りの空気がふっと変わったように見えました。
誰かが日常の中に入り込むことで、その人の「輪郭」がほんの少し柔らかくなる。
──それが、「ふたり」の関係の始まりだった気がします。
DOG DEPT湘南:優香の笑顔が店内に残っている気がする
もうひとつの拠点が、湘南・江ノ島にある「DOG DEPT 湘南江ノ島店」。
ここは優香(深田恭子)が店長を務める、犬と人が共に過ごせるカフェ。
白を基調とした内装、開放的なテラス、波の音がかすかに聞こえる距離。
そのすべてが、“人を拒まない空気”で包まれていました。
愛子がここを訪れたときのこと、覚えていますか?
オフィスでは見せない表情で、テーブル越しに将軍と遊ぶ快を見ていた彼女。
「ここでは、誰も頑張らなくていいんだな」と、そんな空気を感じたはずです。
DOG DEPTには、ワンちゃん用メニューもあり、地元の常連さんがリードを片手に笑っている。
日常に溶け込んだやさしさが、そこにはありました。
“過去に何があったか”ではなく、“今どんな気持ちか”を尊重する空気。
それが、このカフェの魅力であり、ふたりが少しずつ心を開けた理由でもあるんだと思います。
優香の微笑みが、その空間のやさしさを象徴していました。
ドラマの中ではセリフがなくても、“まなざし”だけで伝わるものがある──そう思わせてくれるシーンばかりでした。
ITOKIとDOG DEPT。
この対照的なふたつの拠点は、それぞれが抱えていた孤独と癒しを映していた場所。
人はいつも、誰かに近づくとき「場所」の力を借りている。
ふたりの距離が“ほんの一歩”進んだその背景に、静かに寄り添っていたロケ地たち。
──きっとあなたの日常にも、「そんな場所」があるはずです。
語られない心が動いた夜──chez MACIOでの食事シーンが意味するもの
ドラマ『初恋DOGs』の中で、ふたりの関係が少し変わった夜がありました。
それは華やかでも劇的でもなく、静かで、やさしくて、でもどこか切なさの残る「レストランでの夕食」。
埼玉県上尾市にあるフレンチレストラン「chez MACIO(シェ・マシオ)」は、その舞台となった場所です。
会話の間にこぼれた感情のシルエット
食事のシーンって、実は人の「素」がいちばん出る。
料理の香り、カトラリーの音、グラスを置く手元──それらのすべてが、沈黙を飾ってくれる。
だからこそ、あの夜の愛子とソハの“会話にならない会話”が、こんなにも心に残るんだと思います。
「美味しいですね」「そうですね」──
それだけのやりとりの間に、どれだけの思いが詰まっていたんだろう。
愛子は相手に心を開くことが、まだ少し怖くて。
でも、ソハの声のトーンや目線の柔らかさに、“否定されない安心感”を感じていた。
彼は何も急がない。ただそこにいて、同じ料理を味わうだけ。
「話さなくても、通じてる気がする」──そんな感覚が、ふたりの間に生まれた夜でした。
“何を話すか”より、“誰と話すか”が大事だった
「chez MACIO」は、緑に囲まれた一軒家風のレストラン。
白壁と木製のインテリア、ほどよく灯された照明。
非日常なのに、“がんばらなくていい”雰囲気が漂っていました。
愛子の心がほんの少し開いたのは、料理のせいでも、言葉のせいでもなく、「ソハ」という存在が、そこにいたから。
レストランって、相手との“距離”がテーブル1枚分あるけど。
その1枚があることで、逆に気持ちを届けやすくなる。
愛子にとって、それはきっと久しぶりの“逃げ場のない会話”だったと思います。
でも、この人なら、沈黙を怖がらなくていい。
そんなふうに思えた夜──それが、このシーンの意味だったのかもしれません。
感情って、いつも言葉になるわけじゃない。
でも、言葉にしなかったことほど、実は一番、心に残る。
私たちにもあるはずです。
「大事なことは言えなかったけど、あの夜の空気がすべてだった」──そんな記憶。
会話より空気。言葉より沈黙。
その“繊細な信頼”が、chez MACIOには流れていました。
きっと今でもあの席には、ふたりの視線が静かに残っている。
しろさき動物病院と北条海岸──人と犬の“守りたいもの”が見えた場所
人と犬──言葉を交わせないはずなのに、気持ちが通じる瞬間がある。
それは“ペット”なんかじゃなくて、かけがえのない「家族」だから。
『初恋DOGs』でその関係性をまっすぐに描いていたのが、「しろさき動物病院」と「北条海岸」でした。
屋上からの海と、将軍のまなざしが重なる
神奈川県葉山町にある一軒家──そこが、快が院長を務める「しろさき動物病院」のロケ地。
白い外壁、緑の多い庭、そして2階の屋上から見える海。
あの静かな眺めの中で、快と愛犬・将軍は何度も言葉を交わさずに寄り添っていました。
屋上の縁に手をかけて、将軍の頭をそっと撫でながら。
その背中には、誰にも言えなかった葛藤や痛みが、すべて沈黙になってのっていた。
でも、将軍はただ見つめるだけで、すべてを受け止めてくれていた。
快が本当に信じていたのは、「愛されること」じゃなく、「信じてもらえる存在がいること」。
その役割を果たしていたのが、人ではなく、将軍という家族だったのだと思います。
葉山の静けさの中で、それがよりくっきりと伝わってくる。
この動物病院は、ただの舞台じゃない。
「自分の弱さを隠さなくていい居場所」として、快という人間を支えていた大切な空間です。
快が自転車を走らせた理由は、過去じゃなく“今”のため
千葉・館山市にある北条海岸。
快が将軍と自転車で走り抜けたあの海辺のシーンは、何度観ても胸がギュッと締めつけられる。
潮風を受けながら、言葉も交わさず、ただ走る。
快にとって、その時間は過去の浄化ではなく、“今”を生きるための儀式だった気がします。
北条海岸は「鏡ヶ浦」とも呼ばれ、空を映すほど穏やかな海。
その静けさの中で、快の心のざわめきだけが動いていた。
前に進みたい。でも、忘れたくない。
そんな矛盾を抱えながら、将軍の重さを背中に感じて、彼はひたすらペダルを漕いでいた。
だからこそ、このシーンは「癒し」じゃなく、「決意」だったんです。
走りながら、彼はたぶん、愛子の顔を思い浮かべていた。
言葉にできない何かが、潮風の中に混ざって。
将軍は何も言わないけれど、その耳は、ずっと快の心の声を聞いていた。
犬って、何も教えていないのに、なぜか一番わかってくれる。
誰かに拒まれても、失っても、自分のそばにはずっといてくれる。
そんな存在がいるというだけで、人はまた誰かを信じてみたくなるんです。
だから、快は走った。
誰かのためにじゃなく、自分自身をもう一度信じるために。
北条海岸は、その想いを受け止めてくれるような静けさをたたえていました。
今、あなたが何かに迷っているなら。
この海辺を、あのスピードで走ってみてください。
──心が、ほんの少し前に進むかもしれません。
韓国という“心の距離”が描かれた風景──ソウルと京畿道の深み
異国の景色なのに、なぜだろう。
まるで、自分の心の奥をそのまま映しているように感じた。
『初恋DOGs』が韓国ロケを取り入れたのは、話題性や演出だけじゃない。
登場人物・ウ・ソハの「孤独」と「背景」を、言葉以上に雄弁に語るための風景だった。
西江大橋:ソハの孤独が静かに流れていた橋
ソウルの中心を横断する西江(ソガン)大橋。
漢江に架かるその大きな橋の上を、ソハが車を走らせるシーンがありました。
彼の表情は無で、景色はただ流れていく。
でも、その沈黙のなかに、彼の過去と決意が静かに潜んでいました。
橋って、不思議です。
「向こう側へ行く」ことが前提の場所なのに、なぜか“途中”で一番心が揺れる。
ソハにとってこの橋は、「戻れない場所」と「まだ行きつけない場所」のあいだでした。
その車内には音楽も会話もなく、ただエンジンの音だけ。
だけど、彼の胸の中では、たくさんの記憶が交差していたはずです。
愛子や快と過ごした日本での時間、それでも消えない孤独、そしてふと蘇る母国の記憶。
ソウルの風景が「どこか他人事」のように流れていくその画面が、むしろ彼の“本音”に見えた。
実家の記憶が彼を作った場所、私たちに見せたかった風景
もうひとつの大事なロケ地が、京畿道広州市オポ邑にある、ソハの祖母の家。
古びた瓦屋根、緑に囲まれた静かな一軒家。
そこでソハは、ふと肩の力を抜いたような表情を見せていた。
幼い頃に戻ったような安心感と、拭いきれない“置いてきたもの”への罪悪感。
その両方が、あの家の縁側で揺れていたように思えました。
実家という場所には、いつだって「過去の自分」が残っています。
だからこそ向き合うのが怖くて、でも無意識に帰ってしまう。
ソハが帰国するシーンを選んだ制作陣は、彼の物語を“人としての奥行き”で描こうとしたのだと感じました。
国境を越えるということは、物語に「距離」だけでなく「深さ」も与える。
そしてその距離が、彼の「わかってほしいけど、わかってもらえないかもしれない」葛藤を映し出していた。
言葉の壁よりも、心の壁の方が高い。
それでも、その壁を越えた先に「誰かとつながる未来」があるなら、きっとまた戻ってこれる。
韓国の風景は、ソハの“今の姿”じゃなく、“これまでの孤独”を私たちに教えてくれました。
そして、それでも彼が誰かを信じてみようとする未来に、そっと背中を押してくれていた。
だから、ソハは橋を渡った。
そのすべての風景が、彼を「今ここにいる自分」に変えてくれたのです。
初恋DOGsロケ地巡礼の魅力と大切なマナー
ドラマの中の“あの場所”に、実際に立ってみる。
そこで風を感じたり、セリフを思い出したりするだけで、心の奥にあった感情が静かに動き出す。
『初恋DOGs』のロケ地巡りは、そんな“記憶の旅”です。
アクセスは事前チェック、思い出は丁寧に
ふかや花園プレミアム・アウトレットや湘南ひらつかビーチパーク、葉山や北条海岸──それぞれが少しずつ違う時間の流れを持っていて。
移動距離もバラバラだからこそ、「ちゃんと下調べをして、無理なくめぐる」という心配りが大切になります。
交通手段、周辺施設の営業時間、犬と一緒に入れる場所かどうか──
調べるほどに、旅が「ただの巡礼」から「物語を歩く旅」へと変わっていく。
そして、ロケ地では“写真を撮ること”以上に、“その空気を感じること”を意識してほしい。
愛子が歩いた歩道、快が佇んだ海辺、ソハが見上げた橋。
その場の“温度”や“匂い”が、あなたの記憶に残っていくはずです。
記憶って、スマホの中じゃなく、心の奥でいちばん色濃く残る。
その感覚を、大切に抱えて帰ってください。
“推しの場所”を守るのも、ファンの愛の形
聖地巡礼は、ただの“おでかけ”ではなく、“大切な誰かに会いに行くような行為”です。
だからこそ、マナーを守ることがすごく大事。
写真撮影は周囲の迷惑にならないように。ゴミは必ず持ち帰る。
施設の方に挨拶をすること、周辺住民に配慮すること。
そんな些細な気遣いが、“またこの場所で撮影したい”と思ってもらえる未来につながります。
そして何より、ドラマを愛する人たちが“素敵な存在”であり続けられるように。
その気持ちを、ひとりひとりが持っていたら、それだけで十分です。
“推しの場所”を守る。
それは、ただルールを守るだけじゃない。
「このドラマに出会えてよかった」っていう気持ちを、場所に還元すること。
だから私は、聖地巡礼をするとき、
──いつも心の中で小さく「ありがとう」と呟きます。
“あの感情”をくれた景色たちに。
そして、もう一度会わせてくれた、物語そのものに。
『初恋DOGs』ロケ地で感じる、愛と再会の記憶──巡礼マップまとめ
気づけば、ドラマの風景が、自分の“想い出”みたいになっていた。
『初恋DOGs』のロケ地をめぐるということは、ただの場所巡りではなく、“心の再会”を果たす旅だったのかもしれません。
愛子の静けさ、快のまなざし、ソハの孤独、そして将軍とサクラのあたたかさ──
それぞれの“人生のかけら”が、風景の中に静かに溶け込んでいました。
場所は記憶をつなぐ鍵、風景は感情のひだをくすぐる
ふかや花園プレミアム・アウトレット、鵠沼の歩道、湘南ひらつかビーチパーク。
ITOKIのオフィスも、DOG DEPTのカフェも、chez MACIOのテーブルも。
そして、しろさき動物病院の屋上、北条海岸の夕焼け、ソウルの橋と、京畿道の静寂──
どの場所も、誰かの“感情の節目”をそっと支えていた。
ドラマの中で描かれたそれらのシーンは、私たちの心のどこかに「似た気持ち」を呼び起こす。
それが共感であれ、憧れであれ、痛みであれ──
風景は、私たちの「心のひだ」をゆっくり撫でてくれるんです。
巡礼という言葉の通り、場所は記憶をつなぐ鍵であり、感情と物語を再会させてくれるスイッチなのだと思います。
あなたの初恋DOGsが、そこにいますように
聖地巡礼は、何かを“確認する”ための旅でもあります。
ドラマを観たときに生まれたあの気持ち。
ときめきや、切なさや、ちょっとした勇気──
それが本物だったかどうか、自分の足で確かめる。
ロケ地で見た景色のなかに、ふとあのセリフがよみがえってきたら。
そのとき、きっとあなたの中にある「初恋DOGs」が目を覚ますはずです。
どんな気持ちであっても、あなたが誰かを想った記憶は、すべて正しい。
この巡礼マップは、“感情に再会するための地図”。
あなたが見たい場所、感じたい空気、確かめたい想い。
そのすべてが、『初恋DOGs』の世界のどこかに、ちゃんとあります。
そして、ふと立ち止まったとき。
その場所に、少し前のあなたと、ほんの少し前の彼らが、そっと並んでいますように。
──それが、この物語とロケ地が教えてくれた、いちばん優しい奇跡だから。
- 『初恋DOGs』の主要ロケ地を感情と共に丁寧に紹介
- ふたりの再会や沈黙が生まれた場所の“温度”を再現
- 犬との絆や心の揺れを映した風景が深く描かれる
- 韓国ロケ地ではソハの過去と孤独を静かに表現
- 実際に訪れるためのマナーやアクセス情報も網羅
- 「風景=感情の記憶」として共感できる構成
- ロケ地巡礼が“心の再会”になることを教えてくれる
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