福原遥さん主演の2025年夏の月9ドラマ『明日はもっと、いい日になる』。
物語の中で描かれる人々の再生と絆──その一つひとつが、実在する美しい場所を舞台にしています。
この記事では、そんなドラマの感動をさらに深めるために、実際のロケ地をエピソード別にわかりやすくご紹介します。
あなたの“明日”が少しだけ前向きになる、そんな風景に出会えるかもしれません。
- 『明日はもっと、いい日になる』の全ロケ地情報
- 登場人物の感情を支える風景の意味
- ロケ地巡りで作品世界を体感する楽しみ方
『明日はもっと、いい日になる』で使われた主要ロケ地一覧
ドラマ『明日はもっと、いい日になる』は、登場人物たちの葛藤と希望が静かに交錯するヒューマンドラマ。
そんな物語を包むのは、どこか懐かしくて、どこか優しい日本の風景でした。
ここでは、特に印象的だった主要ロケ地を3つご紹介します。
浦和美園駅(埼玉県)|物語の始まりとなる舞台
第1話の冒頭、夏井翼(福原遥)が痴漢犯を取り押さえるシーンが撮影されたのが、埼玉県さいたま市にある「浦和美園駅」です。
ここは埼玉高速鉄道の終点駅で、スタジアム観戦や大型ショッピング施設へのアクセス駅としても知られています。
構内は比較的新しく、ガラス張りの天井から差し込む自然光が、清潔感と開放感を感じさせてくれるのが特徴です。
“正義感”と“現実のギャップ”が交錯するようなこのシーンは、物語の方向性を暗示するようでもあり、視聴者の心をぐっと引き込む始まりとなっていました。
所在地:〒336-0967 埼玉県さいたま市緑区美園4丁目
逗子海岸(神奈川県)|ティザー映像に映る象徴的な海
ドラマのティザー映像でまず目に飛び込んでくる、あの静かで広がりのある海岸。
そのロケ地が、神奈川県逗子市の「逗子海岸」です。
首都圏からのアクセスもよく、どこかノスタルジックな雰囲気の残る逗子海岸は、これまでも数々の映像作品で登場してきました。
- 『海に眠るダイヤモンド』(主演:神木隆之介)
- 『真夏のシンデレラ』(主演:森七菜&間宮祥太朗)
- 『魔法のリノベ』(主演:波瑠)
水平線がどこまでも続き、天気の良い日には富士山が見えることもあるこの海岸。
その自然の雄大さが、登場人物たちの“これから”に向かう決意を優しく支えているようにも感じられます。
感情に訴えかけるこのロケーションは、まさに“希望の象徴”として選ばれたのかもしれません。
観音崎自然博物館とその周辺(神奈川県横須賀市)|児童相談所の外観と最寄りバス停
夏井翼が初めて「浜瀬市児童相談所」に足を運ぶ重要なシーンに登場するのが、観音崎自然博物館。
この施設は、神奈川県横須賀市の観音崎公園内にある博物館で、東京湾の海の生物や自然環境を紹介しています。
劇中では、児童相談所の建物の外観として登場し、その隣にあるビジターセンターが背景に使われていることも確認できます。
また、主人公が最寄りバス停で降りるシーンでは、「観音崎自然博物館バス停」が実際に登場しています。
このあたり一帯は、緑と海とが調和した穏やかな風景で、ドラマの繊細なテーマと見事にリンクしています。
地元の人たちにも親しまれているこの博物館と公園周辺の風景が、ドラマに深みを与えているのは間違いありません。
住所:〒239-0813 神奈川県横須賀市鴨居4丁目
第1話のロケ地をめぐる聖地巡礼マップ
『明日はもっと、いい日になる』第1話は、社会の現実と向き合う主人公たちのスタート地点。
ここで描かれる場所は、物語の“空気”を作り上げる大切な要素でした。
どれも実在するスポットだからこそ、画面越しに感じた空気を、現地で肌で感じてみたくなるはずです。
北下浦コミュニティセンター(横須賀市)|ロビーでの対話シーン
翼が「浜瀬市児童相談所」を訪れた際、南野(柳葉敏郎)と静かに対話を交わすシーンが印象に残った方も多いのではないでしょうか。
このシーンのロケ地となったのが、神奈川県横須賀市長沢にある「北下浦コミュニティセンター分館(北下浦市民プラザ)」です。
市民活動の拠点として利用されている施設で、館内は地域密着型らしいあたたかみのある空間。
派手さはないけれど、静かな緊張感と信頼が生まれるような空気が漂っていました。
物語のテーマである「信頼」「再生」「保護」を象徴するような、“語り合う”ための場所として、まさにぴったりのロケーションだったと思います。
横浜市青葉区のアパート|日常と葛藤が交差する場所
第1話の中盤、翼と蔵田(木戸大聖)が塩をかけられるという衝撃のシーンがありました。
その現場となったのは、神奈川県横浜市青葉区にあるアパートです。
このアパートの具体的な住所は、住民のプライバシー保護のため非公開となっています。
ですが、どこにでもありそうな住宅街の一角で撮影されたことは、物語のリアリティを高めていました。
非日常な事件と、“ごく普通の日常”が同じ場所で起こることの怖さや切なさを、この場所は象徴しているようにも見えます。
こうした舞台設定が、作品に現実感を与えているのは間違いありません。
千草台谷本マンション(横浜市)|ゴミの中に見えた真実
翼と蔵田が、ゴミで埋もれた部屋に立ち入り、片付け作業をするシーン──あの空間の重さは、観ているこちらまで息を詰まらせるほどでした。
この撮影が行われたのは、神奈川県横浜市にある「千草台谷本マンション」。
建物自体はごく普通の住宅マンションですが、演出と美術が加わることで、“見たくない現実”を突きつけられるような空間が作り出されていました。
ゴミに埋もれていたのは、ただのモノではなく、人の無力さや、助けを求める声が届かない社会の構造なのかもしれません。
あの部屋を訪れることで、主人公たちは何かを“知る”ことになり、同時に、わたしたちもまた、目を逸らせない現実と向き合うことになるのです。
事件と再生を描くロケ地:店舗・病院・学校
『明日はもっと、いい日になる』の第1話は、事件や過去の傷、そしてそこからの“再出発”がいくつも描かれました。
その感情のうねりに寄り添うように、リアルな店舗や施設がロケ地として選ばれ、視聴者の没入感をさらに深めています。
ここでは、事件と再生を象徴するようなロケ地を3つご紹介します。
宝石・時計 オギノ(大田区)|強盗事件の現場
第1話で発生した強盗事件の現場となったのは、東京都大田区にある「宝石・時計 オギノ」。
落ち着いた住宅街の一角に佇むこの店舗は、地元密着型の時計店として実在しています。
ドラマでは、緊迫感のある事件シーンがこの店内で展開され、主人公たちが「今この瞬間にも起こりうる現実」と対峙する場面として描かれました。
何気ない日常の中に突如入り込む非日常。
その衝突を演出するには、このような現実味あるロケーションが欠かせなかったのだと思います。
パナディ(国立市)|加奈が働くパン屋の温もり
母・加奈(馬場ふみか)が働くパン屋として登場したのが、東京都国立市にある「パナディ」です。
このパン屋は、地元でも愛されている実在のベーカリーで、外観からもやさしい空気がにじみ出ているのが印象的。
ドラマの中では、加奈が「自分を取り戻す」ように働く姿が描かれ、この場所が彼女の“希望の拠点”となっていました。
パンという日常的なアイテムが、彼女の再生のメタファーとして映るシーンでもありました。
ロケ地としての「パナディ」は、現実と物語の境界をやわらかく溶かしてくれる、そんな存在です。
旧相模原市立青葉小学校|拓斗の通う小学校として登場
吉村拓斗が通う「浜瀬市立汐乃浦小学校」として登場したのは、神奈川県相模原市にある「旧相模原市立青葉小学校」です。
この校舎はすでに閉校となっており、現在は撮影施設として利用されている場所。
時を止めたようなその雰囲気は、傷ついた子どもたちの“心の時間”と重なるような感覚を与えてくれます。
教室や廊下の描写には、リアルな学び舎の質感が残っており、視聴者にも「この子の現実」が伝わってくる演出になっていました。
また、この場所で繰り返される小さなやり取りや視線の交差が、子どもの心の変化を繊細に描く鍵となっていたように思います。
印象的な海と橋のロケーション
『明日はもっと、いい日になる』は、“人の心”と“風景”が呼応するような演出が随所に見られる作品です。
中でも、海や橋といった広がりのあるロケーションは、視聴者の記憶に深く残るシーンの舞台として選ばれていました。
今回は、第1話に登場した3つの印象的な場所をご紹介します。
馬堀海岸遊歩道(横須賀市)|翼が駆け抜けた道
翼が必死に拓斗を探して駆け抜けたのが、神奈川県横須賀市の「馬堀海岸遊歩道」です。
JR横須賀駅から観音崎方面へと続く、全長約10kmのこの遊歩道は、潮風と海の音に包まれながら歩ける人気の散策コース。
ドラマの中では、心配と焦燥、そして愛情が入り混じったシーンが描かれ、風景の静けさが対比的に印象を強めていました。
毎週土曜日には「park run」というイベントも行われており、地元の人々に親しまれている生活の道でもあります。
所在地:神奈川県横須賀市馬堀海岸1丁目/アクセス:京急「大津駅」より徒歩約14分
開国橋(横須賀市)|拓斗と翼の想いが交差する場所
第1話のクライマックスで、拓斗に翼が追いつく場所として登場したのが「開国橋」。
この橋は、神奈川県横須賀市の平作川河口に架かるコンクリート橋で、地名の由来はペリー提督の上陸地点にちなんでいます。
シーンでは、海からの風が吹き抜ける中で、ふたりの感情が一気に交差するような瞬間が描かれ、まるで橋自体が心の距離をつなぐ存在に見えました。
特別な景色というわけではありませんが、物語の中で意味を持たせる演出力によって、記憶に残るロケ地となっています。
金田海岸(三浦市)|“ニコちゃん”を探した静かな砂浜
拓斗と翼、蔵田、向日葵が過ごした場所、そして“ニコちゃん”のお守りを探すシーンが撮影されたのが、神奈川県三浦市の「金田海岸」です。
静かな砂浜が広がるこの海岸は、観光地というよりは、地元に愛される“素朴な海”という印象が強いスポット。
遠浅の海と白い砂が、子どもたちの不安と希望をやさしく受け止めているように感じられました。
人影の少ないこのロケーションが、ドラマの静かで誠実なトーンにぴったり合っていて、まさに“心を探す”場所として機能していたと思います。
リアルな日常を彩るロケ地
『明日はもっと、いい日になる』では、非日常な事件や出来事の裏側に、“ごく普通の暮らし”が描かれていることも、この作品の魅力の一つです。
その“日常”の重なりがリアルさを際立たせ、物語をより深く感じさせてくれました。
ここでは、生活感のある印象的なロケ地2つをご紹介します。
Fマートチェーンいしはら(武蔵村山市)|万引き事件の舞台
第1話の終盤、子どもの万引き事件が発生するスーパーマーケットとして使われたのが、東京都武蔵村山市にある「Fマートチェーン いしはら」です。
このスーパーマーケットは、地域に密着した商店として実在しており、地元では日常的に利用される生活拠点。
ドラマではこのリアルな空間が、社会問題と子どもたちの置かれた現状を象徴する場所として登場します。
買い物客の流れや商品棚の並びなど、何気ない風景の中に、“助けを必要としている声が潜んでいる”ことを感じさせられるシーンとなっていました。
ドラマのラストに向かって、社会との接点が現実の場面として落とし込まれている、そんな場所です。
エキストラ情報(つくば市)|通行人役の撮影が行われた街
2025年6月20日には、茨城県つくば市内で通行人役のエキストラ撮影が行われたことも明らかになっています。
この日、夏らしい現代の街並みの中で行われたロケには、6歳から70代までの男女がエキストラとして参加し、日常の一コマを自然に演出しました。
つくば市は近年、研究学園都市としての発展と自然が共存しており、「ありふれた日常」の象徴としても魅力的な街です。
通行人という役割ではあるけれど、人の流れや町のざわめきが映像に“生”を与えるという意味では、こうしたロケ地も非常に重要。
「自分の住む街かもしれない」と思わせることで、物語を“自分ごと”として感じられるようになるのが、こうした場面の力だと思います。
日程:2025年6月20日/場所:茨城県つくば市内/役柄:通行人
風景の“間”に漂うもの──映らない時間が教えてくれること
ロケ地って、もちろん「ここで撮ったんだ!」っていうワクワクもあるんだけど、
ドラマを見終えたあとにふと浮かぶのは、“映っていない時間”のほうだったりしませんか?
登場人物が去ったあと、その道にまた陽が差して、風が吹いて、街がいつも通りに動いていく──
そんな、ドラマの余白にある“生活の続き”を、私はつい想像してしまうんです。
ロケ地が語らない“余白”にこそ、物語が息づいていた
たとえば、馬堀海岸遊歩道。
翼が走り去ったあと、その道をどんな人がどんな気持ちで歩いていたんだろう。
拓斗がひとりで立っていた金田海岸、きっと翌朝には、潮の香りの中で犬の散歩をする人がいたかもしれない。
ロケ地は、カメラが回っていないときもそこにあって、
ドラマの一瞬と、現実の毎日がゆるやかに交差する場所なんですよね。
それってちょっと素敵じゃないですか?
わたしたちの「明日」も、案外ロケ地の近くにあるのかもしれない
このドラマを通して強く感じたのは、「どんなに複雑な状況でも、人は明日に向かえる」ということ。
そしてその“明日”って、きらびやかな場所じゃなくて、ふつうの道や、ちょっとしたバス停のベンチでふいに訪れる気がするんです。
今回紹介したロケ地も、どこかで見たような、でも一歩踏み込むと物語のかけらが落ちているような、そんな場所ばかり。
つまり――
「明日はもっと、いい日になる」って、スクリーンの中だけの話じゃない。
それは、わたしたちが歩く町の片隅にも、そっとあるものなんだと思います。
ロケ地を巡ることは、ただのドラマ旅じゃなく、“自分の明日”を見つけるヒントになるかもしれません。
『明日はもっと、いい日になる』ロケ地巡りのまとめ
ドラマに登場する風景は、物語をただ彩る背景ではなく、登場人物たちの心の移ろいを映す“もう一人のキャラクター”でもありました。
『明日はもっと、いい日になる』のロケ地には、どこかで見たような、でも今すぐ会いに行きたくなる、そんな場所がたくさん登場します。
その一つひとつを巡ることは、ただの観光ではなく、自分自身の「明日」にも少しだけ希望を灯す旅になるかもしれません。
物語の風景に自分を重ねる楽しみ方と、聖地巡礼のマナー
ロケ地巡りは、ドラマの記憶をもう一度、五感でなぞる行為だと思います。
「あの道を翼が走った」「この海で拓斗が立ち止まった」――そう思いながらその場所に立つと、不思議と物語の余韻が自分の中で再生されるのです。
でも同時に、その場所は誰かの日常であり、生活の場であることも忘れてはいけません。
- 撮影時の状況を再現しようとして騒いだり、私有地に無断で入らない
- 写真を撮るときは、周囲の人のプライバシーに配慮する
- 地元の方へのリスペクトを忘れず、買い物や利用で地域貢献も意識する
その場所を愛したいなら、“そこに暮らす人たち”も大切に。
それが、聖地巡礼をする人の心得ではないでしょうか。
明日を少しだけ好きになる旅へ──心を動かすロケ地の魅力
『明日はもっと、いい日になる』のロケ地は、特別ではないけれど、特別に見える場所ばかりでした。
駅、病院、スーパー、海、学校――どこも私たちの暮らしの中にあるはずの場所。
それでもドラマに触れてから訪れると、まるで違って見えるから不思議です。
風が心地よく感じたり、歩道のカーブに胸が詰まったり、空の色に誰かの心を重ねてしまったり。
ロケ地巡りは、そんなふうに日常を“もう一度味わう”旅。
そしてその旅の終わりに、きっとこう思えるんじゃないでしょうか。
「今日も悪くなかったかも」って。
そんなふうに、“明日”を少しだけ信じられる。
それが、『明日はもっと、いい日になる』という作品がくれた、静かで温かな贈り物だと思います。
- ドラマ『明日はもっと、いい日になる』のロケ地を徹底紹介
- 逗子海岸や浦和美園駅など印象的な撮影場所が多数登場
- 観音崎自然博物館や旧小学校などリアルな施設も使用
- 馬堀海岸や金田海岸など“心を映す”海辺ロケも印象的
- スーパーやパン屋など生活に根差した場所が感情を支える
- エキストラ情報から制作現場の息づかいも感じられる
- 風景の“余白”に登場人物たちの心の揺れを重ねて描写
- 聖地巡礼はマナーを守って、作品と現地に敬意を
- ロケ地巡りを通して“明日”を少しだけ好きになれる記事
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