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相棒14 第16話『右京の同級生』ネタバレ感想 助けたかった、その善意が罪になる

「右京の同級生」は、再会のぬくもりで始まるくせに、最後にはきっちり胸の奥を冷やしてくる。 見せ場は犯人当てじゃない。追い詰められた善人が、誰かを救いたい一心で線を越えてしまう、その痛みだ。 しかも腹が立つのは、手を汚した者だけが裁かれ、搾取...
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相棒19 第15話『薔薇と髭の不運』ネタバレ感想 黄色い薔薇まで含めて、ヒロコママの勝ち

殺人事件の回なのに、見終わったあと胸に残るのは死体じゃない。あの人の声であり、あの人の歩き方であり、最後に差し出された花束だ。 『薔薇と髭の不運』は、犯人当ての精度より、場の空気を誰がさらったかで読むと一気に面白くなる。だからこの記事は、ト...
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相棒11 第16話『シンデレラの靴』ネタバレ感想 走る人生を人質にした男の末路

「シンデレラの靴」なんて綺麗な題に油断すると、この回に喉元をえぐられる。やっていることは殺人事件の解明でありながら、本丸はそこじゃない。 本当に描いているのは、走る才能を愛した人間たちが、その身体ごと弱みを握られたときにどこまで壊れるかだ。...
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相棒22 第9話『男の花道』ネタバレ感想 最後に花道を歩いたのは誰だったのか

「男の花道」という題なのに、最初は誰の話なのか見えない。 鬼丸を絞め殺した弓生なのか、扶桑武蔵桜の組長・桑田圓丈なのか、それとも階段から転がり落ちる内村なのか。話が進むほど焦点はぶれるのに、終盤で全部が一本にまとまってくる。 だからこれは、...
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相棒9 第16話『監察対象 杉下右京』ネタバレ感想 右京の懲戒危機より怖かったもの

「監察対象 杉下右京」は、右京が処分されるかどうかを楽しむ回じゃない。もっと嫌な回だ。特命係という存在が、どれほど危うい足場の上に立っていたのかを、じわじわ見せつけてくる。 匿名の告発状、監察官の聴取、証言で組み立て直されていく事件。派手に...
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相棒18 第5話『さらば愛しき人よ』ネタバレ感想 救えなかった恋がいちばん苦い

この回はミステリーの顔をしているくせに、本体は恋の亡霊を追う話だ。 冠城亘の元恋人・侑希、覆面詩人スノウという仮面、コーヒーの香りに包まれた過去。きれいに見えるものほど、近くで嗅ぐと腐っている。 真犯人が誰かより先に刺さるのは、冠城がもう救...
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相棒22 第4話『天使の前髪』ネタバレ感想 芝居が人を殺した夜

この回、表向きは「女優の証言を右京が崩す話」だ。けれど見終わったあとに残るのは、トリックの巧さじゃない。芝居に救われるはずだった女が、芝居で人を殺すところまで追い詰められた、その痛みだ。 久保崎美怜は嘘をついた。だが本当に恐ろしいのは、嘘そ...
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相棒16 第4話『ケンちゃん』ネタバレ考察 数式より残酷だったもの

『ケンちゃん』は、数学の話に見えて、ほんとうは人間の器の話だ。 光る数字や解けない問題が怖いんじゃない。自分より下だと思っていた相手が、ある日ふいに遠くへ行きそうになる。その気配ひとつで壊れる心のほうが、よほど怖い。 この回が後味の悪さを残...
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相棒21 第14話『まばたきの叫び』ネタバレ考察 死にたがる男を死なせない復讐

この回がえぐいのは、犯人探しの顔をしながら、実際には「罰とは何か」を突きつけてくるところにある。 人を殺した男が、今度は自分の死を望んでいる。なら、それをかなえてやることは復讐なのか。それとも、ただの救済なのか。 『まばたきの叫び』が冷たい...
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相棒14 第5話『2045』ネタバレ考察 怖かったのはAIじゃない、人間がAIに嘘を教えたことだ

相棒14 第5話『2045』は、AIが暴走する話に見えて、その実態はもっと生々しい。ネタバレ込みで言えば、この回の気味悪さはジェームズの性能じゃない。人間の欲と保身が、正しいはずの知性を平然と汚していくところにある。 だからこの『2045』...