櫻井翔主演“占拠シリーズ”最新作『放送局占拠』。舞台は巨大放送局。気になるロケ地は幕張テクニカルセンターや日テレタワー内なんです!この記事は、撮影地を一発で巡礼できる完全ガイド。
- 『放送局占拠』のロケ地と撮影背景がわかる
- 各ロケ地の巡礼方法やアクセス情報を詳しく解説
- 建物が演出に与える“空間の支配”という独自視点
放送局占拠のロケ地は幕張&日テレ!巡礼ポイントはここ
『放送局占拠』の物語は、“全国ネット放送局がテロリストに占拠される”という衝撃の舞台設定から始まります。
そのスケール感を支えているのが、実在する建築物を巧みにロケ地として使用している点です。
現実とフィクションの境界が曖昧になるような撮影地は、作品のリアリティを押し上げる要素として欠かせません。
幕張テクニカルセンター:外観で占拠感MAX
まず、シリーズの象徴的な外観カットに多用されているのが、千葉県にある「幕張テクノガーデン」です。
正式名称は「幕張テクニカルセンター」ではなく「幕張テクノガーデン」ですが、ガラスと白壁が印象的な大型ビル群として、報道フロア風の雰囲気を高めるための演出がなされています。
この施設は実際にはオフィスビル群であり、IT関連やメディア系の企業が入居するため、放送局に擬態するにはもってこいのロケーションといえます。
正面玄関のシーン、警察車両が集結するロータリーのショット、そして建物上部に設置された“放送局のロゴ”などは、VFXを交えながら撮影されており、実在感とフィクションが融合する境界を巧みに演出していました。
この場所は一般立ち入りが制限される箇所もありますが、外観は十分に見学可能で、ロケ地巡礼スポットとしておすすめです。
幕張テクノガーデンはJR京葉線「海浜幕張駅」から徒歩7分。周囲には幕張メッセやショッピングモールもあるため、訪問の際は周辺観光との併用も可能です。
特筆すべきは、このビルの持つ“冷たさ”と“巨大感”です。
占拠=閉鎖空間という設定を強調するには、感情の起伏を抑えた建築美が必要です。
あえて感情が入りにくい無機質な背景に、ドラマの緊張感を重ねる──そうした演出意図が感じられるロケ地選定でした。
日本テレビタワー内:廊下・スタジオの撮影舞台裏
屋内の主要なシーンに登場するのが、東京・汐留の「日本テレビタワー」内の実際の廊下やスタジオです。
本作のドラマ制作局である日本テレビが舞台になっているため、実際の局内施設をそのまま撮影場所に使用しており、空調ダクトや階段、スタジオセットなどがそのまま映り込んでいます。
汐留駅直結の高層ビルであるこの施設は、ガラス張りの中層回廊や、放送局ならではの無機質なカーペットフロア、照明レールなどが印象的です。
この場所をあえて“武装集団が潜む緊張感ある舞台”として演出することで、「今、テレビ局で本当に起きているのかも」と感じさせるリアリズムが生まれていました。
実際に撮影されたエリアは、一般には立ち入ることができない制限区域が大半ですが、日テレの見学ツアー(平日)では一部スタジオやホワイエを体験できる可能性があります。
特に、劇中でたびたび映される「エレベーター前の緊迫感あるシーン」は、B2F〜地上階にある搬入出ルートの一部と見られており、ファンであれば細かい背景の機材や配線に注目するのも面白い視点です。
以上のように、外観は千葉・幕張のテクノロジービル群、内部は東京・汐留の実在放送局という、二重構造のロケ地選定によって、「放送局占拠」は高い没入感を実現しています。
ロケ地を知ることは、作品をより深く味わう一歩となるはずです。
1話冒頭のバス立てこもりシーンは大学が使われてた!
『放送局占拠』第1話は、武装集団によるバスジャック事件から幕を開けます。
物語全体の緊張感を決定づけるこの冒頭シーンは、実は神奈川県厚木市にある「神奈川工科大学」で撮影されていました。
バスターミナルという設定にもかかわらず、ロケ地が大学キャンパスであることは、視聴者にとって意外だったかもしれません。
神奈川工科大学:有明バスターミナル風セットの舞台裏
実際に使用されたのは、神奈川工科大学の中央広場周辺と構内道路で、バスの停留スペースとして撮影用にセットが組まれていました。
特に劇中で登場する“都市型バスターミナル”の雰囲気は、大学内の現代的で直線的な建築デザインと、広々としたレイアウトが見事にマッチしています。
セットの再現度も高く、標識・ベンチ・監視カメラ風の小道具までリアルに設置されていたことから、「あれ、本当にバスターミナルで撮ったのでは?」という声もSNSで多く見られました。
劇中では複数のアングルからバスを狙ったショットが挿入されますが、特に注目すべきは、正門側から伸びる直線道路の奥行き。
この構図が、“逃げ場のない緊迫感”と“警察の到着までの空白時間”を演出するために重要な役割を果たしています。
また、爆発音や煙のエフェクトはVFXによって加えられていますが、バスの動きや群衆の導線自体は実写ベースで構成されており、空間設計の妙が活きたシーンといえるでしょう。
撮影は主に土日を中心に行われ、大学の協力のもと学生立ち入りが制限された期間があったとされています。
それほどまでに大掛かりなロケが可能だったのは、キャンパスの開放感とロケ対応の柔軟性が評価された結果と言えるでしょう。
学生目線で歩けるキャンパスロケ地の魅力ポイント
神奈川工科大学は、撮影地としてだけでなく“歩けるロケ地”としても魅力にあふれています。
例えば、劇中で警察車両が停車した場所は「創造工房前」の駐車スペース。
実際に訪れると、あのバスが停車していた光景を自然に想像できるほどの再現度です。
また、劇中で群衆が逃げ惑うカットに映るベンチや植え込みは、普段は学生たちが昼食を取ったり談笑したりする場所。
その“日常性”が逆に、占拠の異常性を際立たせる効果を発揮していました。
小田急線「本厚木駅」からバスで約15分。徒歩ではやや距離がありますが、ロケ地巡礼としての価値は十分です。
さらに興味深いのは、校内の案内板や自販機、掲示物がそのまま残されていることです。
撮影時のセットが一部撤収されたあとでも、「ここでカメラが回ってたんだ」とわかる手がかりがいくつか残されています。
このように、神奈川工科大学は『放送局占拠』のロケ地として、映像美とリアリティ、そしてファンの巡礼欲求を満たす三拍子が揃った場所です。
放送直後の1話を観直すと、あの広場の空気がきっと違って見えるはずです。
聖地巡礼のコツ&アクセス完全ナビ
『放送局占拠』の緊迫した世界観を“現実に足を運んで感じたい”というファンに向けて、ロケ地へのアクセス情報と巡礼のコツを丁寧に紹介していきます。
幕張・汐留・厚木といった複数のエリアを効率よく回るには、計画的な移動ルートが欠かせません。
加えて、現地での注意点やおすすめの撮影スポットもあわせて紹介します。
幕張テクニカルセンターへは海浜幕張駅から徒歩7分!
まず、外観ロケに使用された幕張テクノガーデンへのアクセスは非常に良好です。
最寄り駅は、JR京葉線「海浜幕張駅」。
駅を出て左側に進み、ペリエ海浜幕張やイオンモール幕張新都心を横目に歩くと、約7〜10分で目的地に到着します。
建物は複数のブロックに分かれており、外観撮影に使われたのは「中央広場」「グランドタワー前」の2エリアが中心です。
警察車両が集結したロータリー部分は、建物南側の開けたスペースで、芝生の周辺に特徴的なライトポールが立ち並ぶ一角。
写真撮影は可能ですが、商業施設でもあるため長時間の滞在や私有地への侵入は避けましょう。
また、休日は人通りが少なく、撮影時の雰囲気を再現しやすい環境となります。
ロケ地の臨場感をそのまま味わいたいなら、平日の午前〜午後の早い時間帯がベストタイミングです。
日テレタワーは中まで入れないけど外観だけでも感動…
続いて、汐留にある日本テレビタワーは、ドラマの内観シーンに使用された中心的ロケ地です。
しかし残念ながら、内部の撮影エリア(廊下・エレベーター前・スタジオ付近など)は関係者以外立ち入り禁止となっています。
それでも、1Fの大階段付近や日テレプラザ(イベントスペース)は一般公開されており、外観ロケの雰囲気を味わうには十分な迫力です。
特に、ガラス張りのビル外観と、上部に設置された「日テレ」のサインは劇中に何度も登場します。
最寄り駅は都営大江戸線・ゆりかもめ「汐留駅」またはJR山手線「新橋駅」から地下直結。アクセスは抜群です。
訪れる際のおすすめ時間帯は、夕方17時前後。ガラスのビルに夕陽が反射し、劇中の“緊迫した静寂”を思わせる雰囲気に包まれます。
注意点としては、オフィスビルであるため大声での会話や過度な撮影機材の使用は控えましょう。
また、日テレでは不定期にスタジオ見学ツアーやドラマパネル展などの開催もあるため、公式情報をチェックしておくとより充実した巡礼が可能です。
このように、ロケ地へのアクセスと巡礼のポイントを押さえることで、“見る”だけでなく“体験する”放送局占拠の世界に一歩近づけます。
次回訪れる際は、物語の緊張感と、その舞台裏のリアルを五感で感じてみてください。
“なぜこの場所?”の理由を探る—感情と構造で読み解く
ドラマ『放送局占拠』を語るうえで、ただ「どこで撮ったか」ではなく、“なぜそこを選んだか”という視点が、作品の本質に迫る鍵になります。
本作のロケ地である幕張テクノガーデン、日テレタワー、そして神奈川工科大学には、単なる撮影便の良さを超えた、映像的・構造的・感情的意味が読み取れるのです。
ここでは、シリーズが一貫して追求してきた“閉鎖性”と“現実性”という2つのキーワードから、ロケ地選定の理由を読み解いていきます。
占拠シリーズの“閉鎖空間+質感”演出としての幕張
占拠シリーズといえば、「空間を閉じる」ことによって生まれるサスペンスの密度が魅力のひとつです。
『大病院占拠』では病院という“出入り制限された公共施設”が舞台。
『新空港占拠』ではターミナルビルという“構造的に閉じた巨大空間”が選ばれました。
その流れを受け継いだ今回の『放送局占拠』では、“情報の中心”を占拠するというコンセプトに基づき、ロケ地に「幕張テクノガーデン」が選ばれました。
このビル群は、ガラス・コンクリート・白壁といった無機質な質感を前面に押し出しており、視覚的な“冷たさ”が印象的です。
こうした空間は、感情の起伏を抑える効果がある一方で、緊張・暴力・混乱といった劇的な出来事を浮き彫りにする絶好の舞台となります。
さらに、建物の造形は直線的で、開口部が少なく、空間の“閉塞感”が強調されやすい構造です。
逃げ場のない状況を視覚的に作り出すのに適しており、警察とテロリスト、そして内部にいる人々との対立構造が一層際立つ仕掛けとなっていました。
これはまさに、物理的な空間が物語のテーマと感情を“設計”している好例といえます。
日テレタワーで“現実感”と“現場感”を強調した演出戦略
一方、日テレタワーが使われた屋内シーンは、物語のリアリズムを高めるうえで欠かせない要素でした。
これはただの“タイアップ”でも“自社敷地だから撮りやすい”という理由ではありません。
視聴者が知っている“テレビ局”のイメージと、実際のドラマの空間がリンクすることで、より強い臨場感が生まれる構造になっています。
ドラマの中で、タレントがインタビューされる廊下、編集マンが忙しく行き交うカット、警備室のモニター群──これらはすべて、“今この瞬間も、テレビ局のどこかで起きていそう”という錯覚を呼び起こします。
特に、廊下の長さ・照明の明るさ・リノリウムの床といった“現場の質感”が、リアリティを押し上げているのです。
これは演出というより、“演出しない演出”。
意図的に飾らず、脚色を最小限にすることで、逆に観客の没入を深めていくスタイルです。
観客は“作り物”だとわかって観ているはずなのに、「もしかしたら本当に…」と錯覚する瞬間がある。それを生むのが“実在の質感”なのです。
『放送局占拠』におけるロケ地選定は、物語のテーマと映像の構造を一致させるための戦略的選択でした。
それは、ただの背景ではなく、“語る空間”としてのロケ地。
ロケ地の選び方ひとつで、作品全体のメッセージが、ここまで雄弁になるという好例といえるでしょう。
建物が語る“無言の圧力”──人が“占拠”される前に、空間が“支配”している
『放送局占拠』を見ていると、ただ人が占拠されているだけじゃない。
先に支配されているのは、むしろ人間の“心の感覚”のほうだと思えてくる。
それを生み出しているのが、空間の無言の圧力。
壁、光、距離、広さ。それらが、キャラクターの心理よりも先に緊張を語っている。
冷たすぎる直線が、人を「沈黙」させる
幕張テクノガーデンの建築は、直線的で無機質。
その冷たさに、人は自然と声を小さくし、動きを慎重にする。
建物がキャラクターの“選択肢”を減らしていく感じ。大声で怒鳴ったら反響しそうで、逃げ道がなければ、もうじっと息を潜めるしかない。
そんなふうにして、この建築空間自体が人間の“表情”を制御している。
キャラのセリフが少なくても成立しているのは、そのせい。
建物がすでに、ドラマを語っている。
リアルな空間は、嘘をつかない
日テレの廊下。スタジオ裏のカーペット。蛍光灯の色温度。
どこも、見慣れた“テレビ局”の風景で、だからこそ逃げ場がない。
もしもこの場所が“作られたセット”だったら、見ている側は安心できる。
でも、現実そのままの空間が映っているから、視聴者の心理も一緒に拘束される。
これはただの“リアル演出”じゃなくて、「空間が人間を支配する」ことの可視化なんだと思う。
テロリストが支配する前に、空間が支配してる。
『放送局占拠』が視聴者の体にじんわり染み込むのは、建物がすでに“感情の脚本”を書いているから。
そう考えると、ロケ地巡礼って、実は“物語の主役”に会いに行く旅なのかもしれない。
まとめ:ロケ地巡礼で味わう「占拠」シリーズの息づかい
『放送局占拠』という物語は、単なるサスペンスではなく、「現代社会とメディアの緊張関係」を可視化する試みでもありました。
その物語を支えているのが、現実と地続きのロケ地です。
聖地巡礼をするという行為は、ドラマの中に“自分の足で入り込む”体験であり、作品をもう一度、違う視点から“再放送”する行為だと思っています。
幕張テクノガーデンでは、あの白い建物が目に入った瞬間、頭の中に警報音が鳴り響くような感覚がありました。
「ここにあの車が止まっていた」「この壁の向こうで誰かが潜んでいた」──そんな記憶が、まるで自分のものになったように浮かび上がってくるのです。
神奈川工科大学では、日常的なキャンパスに残る非日常の気配に、ぞわりと背筋が震えました。
ロケ地を歩くという体験は、「視聴者」という安全圏を一歩出ることなのかもしれません。
日テレタワーでは、その“普通さ”に驚きました。
誰もが知っているあのビルが、物語では“戦場”だった。
それだけに、「日常は、いつでも占拠されうる」と感じさせるリアルが、ここにはあります。
巡礼とは、記憶の中にある物語を、身体に再インストールする旅。
「あのドラマ、なんか凄かったよね」という言葉が、「ここ、実際に歩いたんだよ」に変わる瞬間、作品は自分の人生の一部になるのだと思います。
『占拠』シリーズは、今後も“閉ざされた空間”を舞台に、社会の裏側と人間の本性を描き続けるでしょう。
そしてそのたびに、私たちは新たな“聖地”を訪れ、その中でドラマをもう一度体験する。
それが、このシリーズの“息づかい”なのです。
あなたの次の巡礼先が、すでに物語の中にあることを願って。
- 『放送局占拠』の主要ロケ地は幕張テクノガーデンと日テレタワー
- 1話冒頭のバス立てこもりは神奈川工科大学で撮影
- 各ロケ地は“閉鎖空間”や“現実感”を演出するために選定
- 聖地巡礼にはアクセスと時間帯の工夫がカギ
- 建物の構造と質感がキャラの心理や演出に影響
- 映像演出は“空間による支配”を可視化している
- ロケ地を歩くことで作品が“自分の物語”に変わる
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