パディントン

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『パディントン 消えた黄金郷の秘密』考察 “可愛い”を超えて──パディントンはなぜエルドラドに帰らなかったのか?

シリーズ3作目となる『パディントン 消えた黄金郷の秘密』が描いたのは、「帰るべき場所」ではなく「選ぶべき居場所」だった。ロンドンからペルーへ、家族からルーツへと旅するこの物語は、愛すべきクマが抱える“アイデンティティの分裂”を真正面から描いてみせた。可愛いだけじゃない。おっちょこちょいなギャグの裏に潜む、現代社会への鏡像としての“移民メタファー”を、今回は徹底的に読み解いていこう。