ボーダレス第2話ネタバレ感想 嘘のノイズって何なん

ボーダレス
記事内に広告が含まれています。

『ボーダレス』第2話、ネタバレ込みで感想を書くなら、いちばん引っかかるのは犯人の悲劇そのものじゃない。あの“嘘のノイズってなんなん?”という妙な違和感のほうだ。

国枝の怒りも、桃子の共感も、途中まではそれっぽく見える。なのに最後で全部の輪郭が濁って、しんみりした空気ごとひっくり返された。

この回は泣ける話として受け取ると弱い。むしろ、嘘と本音の混線、事件のしょぼさ、ノイズ設定の不穏さをどう拾うかで印象が変わる回だった。

この記事を読むとわかること

  • 国枝の悲劇の裏に隠れていた、借金殺人の真相!
  • “嘘のノイズ”が暴いた、作られた供述の違和感!
  • 桃子の共感、事件の弱さ、ノイズの謎まで一気読み!
  1. ノイズが刺したのは“嘘”じゃなく“誤魔化し”
    1. 国枝の怒りは本物でも、供述まで本音とは限らない
    2. 桃子の言葉でまとまりかけた空気を、ノイズがぶち壊した意味
    3. “嘘発見”ではなく“まだ隠してる”の警報に見えた
  2. ボーダレス第2話の犯人、気の毒なのにダサい
    1. 妻を失った悲劇と、借金まみれの現実は別の話
    2. 復讐の大義を背負った顔で、動機の底が一気に安くなる
    3. 結果としていちばん報われないのは被害者家族だ
  3. 桃子の涙は効いたのか邪魔だったのか
    1. 過去を語ることでキャラは見えた
    2. でも捜査の場でやるには情が前に出すぎた
    3. “少しわかる”と言えてしまう危うさが残る
  4. 事件より装置が先に立っている
    1. 広域捜査の看板は派手でも、事件の芯はまだ弱い
    2. 動く捜査本部も取調室車も、今は見た目ほど活きていない
    3. 設定の勝ち逃げで終わると、毎週の事件がもたない
  5. 結局いちばん気になるのはノイズの正体
    1. 聞こえる人間が限られているなら偶然では済まない
    2. あれは能力なのか、勘の演出なのか
    3. この先の縦軸にするなら、ぼかし方にも限度がある
  6. ボーダレス第2話ネタバレ感想のまとめ
    1. 最後のどんでん返しで、ぬるい同情劇にはならずに済んだ
    2. ただし事件そのものの面白さは、まだ物足りない
    3. 次は設定の珍しさより、一本の事件で唸らせてほしい

ノイズが刺したのは“嘘”じゃなく“誤魔化し”

いちばん面白かったのは、国枝が何を隠していたかじゃない。

もっと嫌らしいところだ。

本当の悲劇を前に出して、別の動機をうまく溶かし込ませようとした、その“混ぜ方”にノイズが反応したように見えた。

国枝の怒りは本物でも、供述まで本音とは限らない

国枝が警察にぶつけた怒りは、たしかに筋が通っている。

妻は通り魔に殺された。

犯人は県境をまたぐ形で逃走し、警察への不信と無力感だけが残った。

だから「縄張りに縛られて犯人を逃がしたんだろ」という叫びには、ただの逆恨みでは片づけにくい熱がある。

あそこだけ切り取れば、理不尽に壊された人間の声として成立してしまう。

でも、成立してしまうこと自体が罠だった。

怒りが本物だから、その先の説明まで本物に見える。

そこに寄りかかって、借金まみれの現実も、競馬場でつながっていた被害者との関係も、都合よく霧の中へ押し込もうとした。

国枝が使ったのは“完全な嘘”じゃない。

本物の悲しみを盾にして、別の醜さを見えにくくする話法だ。

そこがただの犯人より厄介で、ただの被害者遺族よりずるい。

桃子の言葉でまとまりかけた空気を、ノイズがぶち壊した意味

桃子の語りは、かなり危うい場所まで踏み込んでいた。

愛する人を突然失った側の痛みを、自分の過去ごと差し出して国枝に寄り添う。

あの流れだけ見れば、取調べというより傷の舐め合いに近い。

しかも厄介なのは、言っていること自体は間違っていないことだ。

理不尽なのは被害者と遺族であって、お前まで通り魔になるな。

それは正論だし、感情のルートとしてもよくできている。

だからこそ、あのまま着地したら最悪だった。

悲しい過去を持つ者どうしが通じ合って、犯人の醜さが“わかる”の空気で薄まるところだったからだ。

.泣ける空気に持っていくのは簡単だ。でも、その空気が正しいとは限らない。むしろ危ないのは、泣ける話ほど真実から遠ざかる瞬間があることだ。.

ノイズが割り込んだことで、あの場は感動ではなく検証に引き戻された。

つまりノイズは、嘘発見器というより“話がうますぎる時に鳴る警報”に近い。

そこが不気味で、ちょっと面白い。

“嘘発見”ではなく“まだ隠してる”の警報に見えた

美青が最後に突き刺したのは、国枝の物語の穴だ。

殺した相手は通りすがりでも、たまたま絡んだ相手でもない。

競馬場でつながっていた借金相手だった。

ここで一気に見え方が変わる。

妻を失った悲しみも、警察への怒りも、全部が作り話だったわけじゃない。

だが、それを前面に出すことで、自分の殺意を“社会への復讐”みたいに格上げしていた。

本当はもっとせこい。

もっと私欲が混じっている。

もっとダサい。

ノイズが拾ったのは、その落差だろう。

整理すると見えてくるもの

  • 妻を失った悲しみ=本物
  • 警察への怒り=本物
  • 無差別の復讐者という顔=誇張
  • 借金相手を狙った打算=隠していた本音

本音と嘘が混ざった供述は、完全な虚偽より始末が悪い。

真実が入っているぶん、人は簡単に飲み込まれるからだ。

だからあのノイズは、言葉の真偽より“物語としてきれいにまとまりすぎている危険”に反応しているように見えた。

単なる特殊能力の演出で終わらせるには、ちょっと嫌な手触りが残る。

そこだけは、ちゃんと気になった。

ボーダレス第2話の犯人、気の毒なのにダサい

国枝には同情できる余地がある。

でも、同情できる余地があることと、犯行の見え方がマシになることはまったく別だ。

むしろ真相が出た瞬間、悲劇を背負った男ではなく、悲劇を自分の都合に使った男としての情けなさが前に出た。

妻を失った悲劇と、借金まみれの現実は別の話

まず切り分けないといけないのはここだ。

妻を通り魔で失ったことは、どう考えても国枝にとって人生を破壊される出来事だ。

大学時代から付き合っていた相手で、演劇の照明をしていた妻の記憶まで語られたら、そりゃ胸も痛む。

きれいな光を作る人だった、というあの言い方には、失ったものの大きさがちゃんと宿っていた。

だから視聴者の気持ちは一度そっちへ引っ張られる。

警察への怒りも、虚無から怒りへ変わった感情も、理解できてしまう。

だが、その痛みと、競馬場で知り合った男に借金をしていた事実は、同じ箱に入れてはいけない。

ここを混ぜた瞬間、被害者遺族の物語が、借金トラブルを隠す煙幕に変わる。

しかも厄介なのは、国枝自身がその混線をかなり計算していたように見えるところだ。

自首したから潔い、逃げないから覚悟がある、そんな見方まで誘い込める。

でも中身を開けたら、そこにあったのは崇高な復讐じゃない。

生活を自分で崩し、追い詰められ、最後にいちばん“物語映え”する怒りを前に出しただけだ。

復讐の大義を背負った顔で、動機の底が一気に安くなる

国枝が警察に向けた言葉は強い。

県境、縄張り、追跡、報われない妻。

並べ方がうまいから、聞いている側も一瞬のみ込まれる。

お前たちは組織に縛られ、犯人を逃がし、俺の人生を壊した。

そういう“社会への告発”の顔つきになっていた。

だからこそ、借金相手との関係が出た瞬間の落差がえげつない。

大義の顔をしていたのに、底をさらうと急に小さい。

いや、小さいどころか、かなりみっともない。

博打で身を崩し、その相手を殺し、それを通り魔的な空気に寄せて情状まで取りにいく。

ここまで来ると、もう“壊れた男”ではなく“自分を少しでもマシに見せたい男”だ。

情けなさが増した理由

  • 悲劇そのものは本物なのに、犯行の説明に流用している
  • 警察批判が正論っぽいぶん、隠していた私欲が余計に汚く見える
  • 裁判で同情を誘う絵まで浮かぶので、計算高さがにじむ

悪役として突き抜けているわけでもない。

悲劇の男として徹しきれているわけでもない。

だから余計にダサい。

このダサさは、人物造形としてはアリだ。

ただ、見ていて気持ちよく飲み込める種類のものではまったくない。

結果としていちばん報われないのは被害者家族だ

ここがいちばんきつい。

国枝の妻が気の毒だった、で終わらないからだ。

国枝が殺した相手にも家族がいるかもしれないし、少なくとも“借金相手だから雑に死んでもいい”なんて理屈は一ミリも成立しない。

それなのに、国枝の犯行は一歩間違えば“愛する人を奪われた被害者遺族の暴走”として受け止められかねなかった。

そこが最悪だ。

妻の無念まで借りて、自分が選んだ殺人の見え方を少しマシにしようとしている。

こんなことをされたら、亡くなった妻も浮かばれない。

しかも、もし桃子の言葉と国枝の悲劇だけで話が閉じていたら、殺された相手はただの“空気の悪い装置”で終わっていた。

それを最後で止めたから、まだ踏み外さずに済んだ。

.可哀想な人間が、可哀想なまま終わるとは限らない。むしろ自分の不幸を武器にした瞬間、その人間は別の醜さを獲得する。国枝はまさにそこへ落ちた。.

悲劇があるから免罪されるわけじゃない。

悲劇があるからこそ、そこを利用した瞬間の下劣さが際立つ。

国枝は気の毒だ。

だが、それ以上に情けない。

そしてその情けなさが、ドラマの湿っぽい同情路線を最後で踏みとどまらせた。

桃子の涙は効いたのか邪魔だったのか

桃子の場面は、刺さるようでいて、かなり危うい。

感情の置き方としては理解できるのに、捜査として見ると一気に足場がぬかるむ。

だから胸を打たれたと言い切るには引っかかるし、全部いらないと切るにも惜しい。いちばん扱いの難しい場面だった。

過去を語ることでキャラは見えた

桃子が語った喪失の記憶は、人物を立たせる意味ではかなり効いている。

突然、恋人を失った。

犯人は見つからない。

昨日まで笑っていた人間が、ある日いなくなる。

その理不尽さは、説明が少なくても十分伝わる。

しかも「警察官になってなかったら、死んでたと思う」という言葉まで出たことで、桃子が正義感だけで制服を着ている人間ではなく、喪失に食われないために警察へしがみついた人間だと見えてくる。

そこは悪くない。

いや、むしろかなり大事だ。

きれいごとを言う側ではなく、穴のあいたまま立っている側の人間だとわかるからだ。

桃子の強さは、傷がないことじゃない。

傷を抱えたまま、人を止める側に立っているところにある。

だから国枝の前に座る資格はある。

机越しに正論をぶつけるだけの人間ではなく、理不尽に人生を削られた側の実感を持っているからだ。

ただし、その資格があることと、あのやり方が最適だったかは別問題になる。

でも捜査の場でやるには情が前に出すぎた

問題はここだ。

桃子の言葉は本心だし、たぶん嘘も演技もない。

けれど、あの場面は“真実を引き出す場”なのか“心を鎮める場”なのかが急に曖昧になった。

国枝の前に置くべきなのは、共感そのものではなく、共感を通して何を崩すかという設計のはずだ。

ところが見えたのは、かなり生身の感情だった。

生身すぎて、もう少しで事件の輪郭まで溶かしかけていた。

国枝は、妻を失った悲しみを語れる男だ。

つまり“同情を呼ぶ材料”を最初から大量に持っている。

そこへ桃子の過去まで重なると、場が一気に遺族の痛みで満たされる。

それ自体は嘘じゃない。

だが、嘘じゃない感情ほど、真相の邪魔になることがある。

引っかかったポイント

  • 国枝の犯行の質より、国枝の悲しさのほうが前に出かけた
  • 被害者側の理不尽と加害の事実が、同じ湿度で語られかけた
  • あと一歩で「わかる」で押し切られる空気ができていた

情に厚いことは美点だが、捜査の場では凶器にもなる。

あの場面はまさにそれだった。

“少しわかる”と言えてしまう危うさが残る

いちばん怖いのは、桃子の言葉が優しいことではない。

優しさの向きが、一瞬だけ加害者の理解へ滑りかけたことだ。

もちろん桃子は国枝を肯定していない。

通り魔なんかしちゃ駄目だ、と線は引いている。

それでも、喪失を知る者として近づきすぎたせいで、見ている側には“その気持ち、少しわかる”の影が残る。

ここはかなり危ない。

無差別に近い形で人を殺す理屈に、理解のぬくもりを混ぜた瞬間、被害者はまた置いていかれるからだ。

しかも真相を知ったあとだと、なおさらきつい。

国枝は純粋な復讐者ではなかった。

借金の事情を隠し、悲劇を前に出し、自分の犯行の見え方を少しでも上等にしようとしていた。

そんな相手に、こちらの傷まで見せてしまったことで、桃子の言葉は正しさと危うさを同時に抱え込んだ。

.人の痛みを知っている人間が、いつも正しく距離を取れるとは限らない。むしろ自分の痛みがあるからこそ、踏み込みすぎる。桃子の場面は、そのしんどさがむき出しだった。.

だから、桃子はダメだったと切るのも雑だし、泣けたで済ませるのも浅い。

人物としてはよく見えた。

だが捜査の場では、危うく犯人の物語に乗せられかけた。

あの揺れが残ったからこそ、後から効いてくる場面になった。

事件より装置が先に立っている

広域移動捜査隊という名前は強い。

バスが捜査本部になる、移動式の取調室がある、県境をまたぐ事件を追う。

字面だけ見れば、かなりワクワクする。

なのに見終わったあとに残るのは、事件そのものの熱ではなく、設定だけが先に目立っていた感触だった。

広域捜査の看板は派手でも、事件の芯はまだ弱い

まず、国枝の件は発端だけなら悪くない。

シリアルキラーっぽく見えた男が、実は妻を失った遺族で、警察に復讐しようとしていた。

さらに最後で、借金相手とのつながりが出てきて、悲劇の仮面が剥がれる。

材料はある。

ひっくり返しもある。

でも、見ていて「広域移動捜査隊じゃないと追えなかった事件だ」とまでは感じにくい。

そこがもったいない。

だって、やっていることの骨格だけ抜き出すと、悲劇を背負った犯人の供述を崩していく普通の捜査ドラマでも成立してしまうからだ。

広域である必然が、事件の面白さそのものにまだ食い込めていない。

県境をまたいだ過去の追跡という要素はある。

だが、それが現在進行形のスリルとして機能する前に、犯人の身の上話と取調べの湿度が前に出る。

だから“広域”が物語の駆動力というより、舞台装置の説明で止まりがちになる。

動く捜査本部も取調室車も、今は見た目ほど活きていない

いちばん惜しいのはそこだ。

バスの中に捜査本部が立ち、別の車両で聴取が進む。

そんな絵面、普通ならもっと効く。

閉ざされた署内ではなく、移動しながら事件を追う不安定さ、現場との距離の近さ、土地をまたぐ緊張感。

そういうものが画面から立ち上がるはずなのに、今のところ“珍しいセット”以上には跳ねていない。

取調室車も同じだ。

仮設感のある密室、外と地続きなのに逃げ場のない空気、そういう異物感をもっと使えるのに、現状では普通の取調室の代用品に近い。

せっかくの専用装置が、ドラマの癖ではなく小道具に落ちている。

見ている側はそこに一度は引っかかる。

でも次の瞬間には、別に会議室でも署内でも同じことできたのでは、という冷めた目が入ってくる。

装置が活き切らない理由

  • 移動式であることが、捜査の突破口に直結していない
  • 車両ならではの制約や緊張が、芝居にまだ反映されていない
  • “広域だから起きる困難”より、“犯人の事情”のほうが前面に出ている

設定の勝ち逃げで終わると、毎週の事件がもたない

連ドラでいちばん危ないのは、最初のフックだけ強くて、中身が追いつかないことだ。

広域移動捜査隊という肩書きは、その危険と隣り合わせにある。

珍しいだけで一度は見てもらえる。

でも、毎回の事件が「その装置を使う意味」を見せられなければ、視聴者の目はすぐに慣れる。

慣れた瞬間に何が残るかといえば、犯人の背景とどんでん返しだけだ。

それでは弱い。

しかも今回みたいに、借金、競馬場、情状酌量狙いかもしれない供述、という現実的すぎる小ささが出てくると、装置の派手さとの落差まで目立ってしまう。

大きな器を用意したのに、中に入っている事件がやや小粒。

そのアンバランスさが、じわじわ効いてくる。

.設定は入口でしかない。入口が派手でも、中の事件が「で、それで?」のままなら、視聴者は二度目からもう驚かない。怖いのは失敗より慣れだ。.

事件が面白いから装置が輝くのであって、装置があるから事件が面白くなるわけじゃない。

そこを逆にすると、一気に苦しくなる。

バスも、取調室車も、広域捜査も、全部まだ伸びしろはある。

だが今の段階では、“設定の珍しさで押し切った”という印象が先に残る。

そこを越えないと、本当に強いドラマにはならない。

結局いちばん気になるのはノイズの正体

国枝の真相が出たあとも、いちばん尾を引くのは動機じゃない。

ノイズだ。

あれがただの演出なら話は早い。

でも、ただの演出で片づけるには、拾い方が妙に具体的で、しかも聞こえる人間まで限られている気配がある。

だから厄介だ。

事件そのものより、あの耳障りな違和感のほうが先に頭へ残る。

聞こえる人間が限られているなら偶然では済まない

ノイズという言葉だけ聞くと、最初は“なんか嫌な感じがした”程度の比喩にも見える。

勘が鋭い刑事が、言葉のほころびを感覚的に掴んだ。

その表現としてノイズを置いたのなら、まだ現実の捜査ドラマの範囲にいる。

だが、そういう生やさしい処理で済ませるには、反応するタイミングが出来すぎている。

しかも、誰にでも同じように起きている感じじゃない。

そこが引っかかる。

全員が等しく違和感を覚えるなら“供述が怪しかった”で終わる。

なのに、特定の人物だけが先にザワつくなら、それはもう観察力の差ではなく、仕組みの差だ。

つまりノイズは、場の空気を読む力ではなく、その人物の内側にだけある何かとして描かれている可能性が高い。

この時点で、ドラマは刑事ものの顔をしながら、少しだけ別ジャンルの匂いを出している。

そこをどう受け止めるかで、見え方がかなり変わる。

あれは能力なのか、勘の演出なのか

ここはかなり大きい分かれ道だ。

能力なら能力でいい。

ただ、その場合はルールがいる。

何に反応するのか。

完全な嘘だけなのか。

本音と嘘が混ざった時はどう鳴るのか。

相手が自分を騙している時だけなのか、それとも自分自身をごまかしている時にも反応するのか。

この線引きがないまま進むと、ノイズは便利機能になる。

便利機能になった瞬間、推理も尋問も一気に痩せる。

だって、視聴者から見れば「どうせまたノイズが教えるんだろ」で終わるからだ。

逆に、勘の演出として処理するなら、それはそれで雑に見える危険がある。

あそこまで音として強調しておいて、結局は刑事の感覚でした、では拍子抜けだ。

ノイズが面白くなる条件

  • 何に反応するのかが、少しずつでも見えてくること
  • 便利な正解装置ではなく、むしろ判断を迷わせる厄介さを持つこと
  • 聞こえる側の過去や傷と結びついていること

いちばん面白いのは、ノイズが“相手の嘘”ではなく“自分が信じたい物語”に反応している場合だ。

国枝の件がまさにそうだった。

悲劇の夫、警察への復讐、理不尽に壊れた人生。

その物語は強い。

だから聞いている側も、ついそこへ感情を預けたくなる。

もしノイズが鳴ったのが“相手の虚偽”だけではなく、“こちらが騙されかけている瞬間”なのだとしたら、急に面白くなる。

この先の縦軸にするなら、ぼかし方にも限度がある

ノイズは、今のところかなり強い武器だ。

同時に、かなり危ない武器でもある。

なぜなら、正体を引っぱりすぎると、気になるではなく、じれったいに変わるからだ。

ミステリーでいちばんしんどいのは、謎があることじゃない。

謎だけが先行して、答えに近づく手応えがないことだ。

ノイズも同じだ。

ただ鳴る、何人かが聞こえる、でも説明はない。

それを何度も続けると、興味ではなく保留になる。

そして保留は、熱を冷ます。

この要素を物語の芯にするなら、少なくとも“どういう時に鳴りやすいのか”くらいは、早めに輪郭を出したほうがいい。

全部を明かせとは言わない。

だが、視聴者が考える足場は必要だ。

足場がないまま不思議現象だけ積まれても、考察ではなく当てずっぽうになる。

.犯人の動機より先に、耳鳴りみたいな違和感のほうが勝ってしまう。それは欠点でもあるが、武器にもなる。ただし武器は、振り回すだけだとすぐ鈍る。.

結局、国枝の話で本当に残ったのは、借金でも復讐でもない。

きれいにまとまりかけた物語に、あのノイズがどうして割り込めたのか、その一点だ。

そこに答えがあるなら、このドラマはまだ跳ねる。

なければ、ただの便利な不穏演出で終わる。

今はまだ、その境目に立っている。

ボーダレス第2話ネタバレ感想のまとめ

いちばん良かったのは、しんみりした悲劇で終わらせなかったことだ。

いちばん物足りなかったのは、その代わりに事件そのものの強度が爆発したわけでもないことだ。

つまり国枝の件は、着地点のズラしで持ちこたえたが、作品全体を押し上げる決定打までは届いていない。

最後のどんでん返しで、ぬるい同情劇にはならずに済んだ

国枝が妻を失った男であること、それ自体は本当にきつい。

だから途中までは、どうしても視線がそっちへ寄る。

警察への怒りも、空っぽになった心も、聞いているぶんには筋が通ってしまう。

だが、借金相手とのつながりが出た瞬間、その物語は崩れる。

崩れるというより、正確には“盛られていたこと”がバレる。

悲劇は本物でも、悲劇だけではなかった。

そこに私欲が混じり、打算が混じり、情状酌量まで見えてくる。

この裏返しが入ったおかげで、遺族の痛みをそのまま免罪符にする最悪の流れは回避できた。

ここはちゃんと効いている。

危なかった空気を、最後に一段冷たくしたのは正解だ。

ただし事件そのものの面白さは、まだ物足りない

問題はそこから先だ。

真相のひっくり返しはあった。

ノイズの不穏さも残った。

それでも“事件としてめちゃくちゃ面白かったか”と聞かれると、うなり切れない。

理由は単純で、広域移動捜査隊という器の大きさに対して、中で起きている犯罪のスケール感がまだ追いついていないからだ。

県境、移動式捜査本部、取調室車。

並びだけ見れば濃い。

なのに、実際に印象へ残るのは借金、競馬場、供述の誤魔化しという、妙にせこくて湿った人間の小ささだった。

小ささそのものは悪くない。

だが、器との釣り合いがまだ悪い。

設定の派手さに対して、事件の芯が少し細い。

そこが今の弱点だ。

次は設定の珍しさより、一本の事件で唸らせてほしい

結局、今いちばん期待しているのは、ノイズの正体が明かされること以上に、事件単体で「うわ、やられた」と思わせる回が来ることだ。

装置はもう見えた。

キャラの立ち位置も、だいたいわかった。

だから次に必要なのは、珍しい部署の説明ではなく、その部署じゃないと辿り着けない事件の快感だ。

国枝の件は、悲劇と醜さが混ざった人物像としては悪くなかった。

でも、作品の看板を背負うほどの強さまではなかった。

視聴者が欲しいのは、設定の紹介じゃない。

犯人の泣ける事情でもない。

その事件を追ったからこそ見えた人間の汚さと、捜査の切れ味だ。

そこまで届いた時、バスもノイズもようやく飾りじゃなくなる。

.泣けるだけでは足りない。ひっくり返すだけでも足りない。見終わったあとに“こいつら、ちゃんと事件を料理できるな”と思わせて初めて信用が乗る。まだその手前だ。.
この記事のまとめ

  • 国枝の悲劇は本物、だが供述は誤魔化し混じり!
  • ノイズが暴いたのは“嘘”より“作られた物語”!
  • 桃子の共感は刺さる一方で、捜査を濁らせる危うさも
  • 借金相手殺しが判明し、犯人像は一気にダサく転落
  • 広域捜査の設定は派手でも、事件の芯はまだ弱め
  • バス捜査本部や取調室車が、今は飾り気味な印象
  • 最大の謎は、限られた者だけに聞こえるノイズの正体
  • しんみり話で終わらせず、最後で冷やした着地は正解!

読んでいただきありがとうございます!
ブログランキングに参加中です。
よければ下のバナーをポチッと応援お願いします♪

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ にほんブログ村 アニメブログ おすすめアニメへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました