『ちはやふる-めぐり-第5話ネタバレ』退部決意の涙と再生の朝練

ちはやふる-めぐり-
記事内に広告が含まれています。

「終わらせたくない」って、どれほどの想いだろう。

『ちはやふる-めぐり-』第5話。藍沢めぐるの退部決意、その裏にあったのは“諦め”じゃない。“願い”だった。

平手打ち、家族との衝突、仲間との朝練、初めての公式戦。すべてが、彼女の中で“かるた”という一語に収束していく。この回には、音にならない叫びがいくつも隠されていた。

この記事を読むとわかること

  • 藍沢めぐるの退部決意に込められた本音と覚悟
  • 仲間たちの沈黙と行動がつなぐ“見えない絆”
  • 終わりと向き合う青春に宿る、静かな輝き
  1. 「退部する」その決意は、逃げじゃなく覚悟だった
    1. めぐるの嘘と、本当の想いがぶつかった夜
    2. 「1試合でも多く」——退部を前提にした、誰よりも熱い願い
  2. 朝練に集まる影たち——仲間たちは、もう“部”じゃなく“心”でつながっていた
    1. 一人じゃなかった。それだけで、もう十分泣ける
    2. 「北央も瑞沢もぶっ飛ばしてやる」この言葉が、最高のエールだった
  3. 親に理解されないことの孤独——めぐると塔子の、すれ違いと祈り
    1. なぜ伝わらない? それでも、伝えたい。娘の光を見失った母
    2. “かるたにこだわる理由がわからない”——一番近くて一番遠い場所
  4. 試合開始、震える指。武蔵野大会、初の公式戦に挑む弱小かるた部
    1. 予期せぬ強敵とぶつかった第1回戦——勝負は技術じゃなく魂だ
    2. 目に焼き付けたい、仲間と過ごす“最後”かもしれない戦い
  5. 語られなかった“沈黙”にこそ、心が動いた——白野風希の選ばなかった言葉
    1. 「やめないで」と言わなかった、優しさという不器用さ
    2. 「何も言わなかった」ではなく「言わなくていいと分かっていた」関係性
  6. ちはやふる-めぐり- 第5話が教えてくれた、“終わらせたくない理由”の正体とは【まとめ】
    1. 物語の中に、自分の“別れ”を重ねた視聴者へ
    2. 退部=終わりじゃない。“この一瞬に懸けた”って言える青春は、それだけで美しい

「退部する」その決意は、逃げじゃなく覚悟だった

「退部する」と言った少女は、あきらめたわけじゃない。

むしろそれは、痛みを抱きしめてまで前に進もうとする、誰よりも“熱い”選択だった。

『ちはやふる-めぐり-』第5話。藍沢めぐるが放ったこの一言に、私は思わず息をのんだ。

めぐるの嘘と、本当の想いがぶつかった夜

「塾の合宿に行く」と言って、彼女はかるた部の合宿にいた。

その瞬間から、彼女の時間は“家族”という名の檻と、“かるた”という名の自由の狭間で裂けていた。

親に嘘をついてまで来た場所で、待っていたのは平手打ち。

目の前で叩かれたのは頬じゃなく、信じた道だった。

「なぜ分かってくれないのか」

その問いを飲み込んで、彼女は荷物をまとめた。

最終日の朝陽を背にしたその後ろ姿は、涙ではなく“決断”を背負っていた。

けれど、誰も彼女を責めなかった。奏も、部員たちも。

それは、誰よりも彼女が“本気”でかるたと向き合っていたことを、みんなが知っていたから。

退部という選択は、諦めじゃない。たった一人で戦わなければならない現実との、和解だった。

「1試合でも多く」——退部を前提にした、誰よりも熱い願い

「だからこそ、残りの時間は今まで以上に練習がしたい」

この台詞は、ただのお願いじゃない。

終わりを自分で決めた人間だけが持つ、“最後を美しくしたい”という覚悟の表明だ。

めぐるの中で、退部は敗北ではない。

むしろ、自分の中にある「かるたを愛した時間すべて」に“ありがとう”と手渡すための区切りだった。

この言葉を聞いた仲間たちの顔に、一瞬だけ戸惑いが走った。

でもそのあと、すぐに決意がにじんだ。

誰も「やめないで」と言わなかったのは、めぐるがどんな想いでこの言葉を口にしたか、分かっていたから。

だから、朝練にみんなが自然と集まった。

めぐるの言葉に動かされたのは、彼女の想いの強さに、誰もが何かを“思い出した”からだ。

「退部を決めたその人間が、誰よりも本気で汗を流す」

それはどんな台詞より、どんなスローガンよりも響く行動だった。

めぐるは、辞めることで“かるた部”の魂を照らしていた。

本気で愛したものほど、人は手放す時に美しくなれる。

その姿に、私は自分の過去を重ねてしまった。

終わらせたくなかった部活、手放すしかなかった夢、すべてが脳裏に蘇った。

「終わりを選んだ人間が、一番強く“続けたい”と願っている」

めぐるの「退部」は、単なるプロットじゃない。

私たちの中にある“終わりたくない想い”を、そっと思い出させるシーンだった。

朝練に集まる影たち——仲間たちは、もう“部”じゃなく“心”でつながっていた

まだ太陽が登りきる前の、眠たい朝。

校舎の影に、1人、また1人と“想い”が集まってくる。

それは号令もなく、誰の命令でもなく、それでも自然と生まれた“集合”だった。

一人じゃなかった。それだけで、もう十分泣ける

朝練に来たのは、村田千江莉。

でも、そこにいたのは彼女だけじゃなかった。

与野草太、奥山春馬、白野風希——気づけば、全員がそこにいた。

たった一人で始めたはずの練習が、“チーム”に変わる瞬間。

この場面で泣きそうになったのは、「誰かのために早起きして校舎に向かったこと」がある人間なら、わかると思う。

仲間のため、自分の中の熱を冷まさないために。

かるたという競技じゃなく、“誰かの願い”を信じる時間。

彼らにとって、もう部室の鍵なんていらなかった。

心が同じ方向に向いている。それだけで、チームは成立する。

“かるた部”という名前がなくなっても、彼らはもう、共鳴していた。

「北央も瑞沢もぶっ飛ばしてやる」この言葉が、最高のエールだった

「やるからには、北央も瑞沢もぶっ飛ばして優勝する」

めぐるが放ったこの言葉は、熱血のように見えて、実は繊細な祈りだ。

“この時間を悔いなく終わらせたい”という、ささやかな願いが化けた叫びだった。

弱小チームが、名門校に勝とうとする。

それは、無謀かもしれない。でも、その無謀さに本気で挑む姿は、誰よりも美しい。

それを聞いた仲間たちが、「うん、やろう」とすぐに動き出した。

この一瞬に、言葉の強さではなく、“信頼”が映っていた。

誰が一番上手いとか、誰がエースとか、そんな話じゃない。

「お前が言うならやるよ」——この空気の方が、よほど強い。

彼らの中では、もう勝ち負けじゃなかった。

“今この瞬間、全員で本気で練習してる”という事実が、勝利だった。

北央も瑞沢も、過去の伝説だ。

この日の朝練にいた5人こそが、“令和の伝説”になる。

「この一瞬に、本気になれたこと」

それが、めぐるの退部を悲劇じゃなく、物語に変えた。

心が並んだその朝、かるた部は生まれ変わった。

親に理解されないことの孤独——めぐると塔子の、すれ違いと祈り

人は、一番近い人にこそ伝わらない。

それが、どれだけ胸を裂くことか。

めぐると母・塔子のすれ違いは、台詞以上に“沈黙”が語る場面だった。

なぜ伝わらない? それでも、伝えたい。娘の光を見失った母

合宿所に突然現れた両親。

そこでめぐるを待っていたのは、母の怒りだった。

「塾の合宿」と嘘をついてまで行ったかるた部の合宿。

その事実を知った塔子は、感情を抑えきれず、平手打ちを飛ばす。

この瞬間、母の手が叩いたのは、嘘じゃない。めぐるの“信じたい未来”だった。

塔子は、娘の選んだものが理解できない。

たかが“かるた”に、なぜここまで夢中になるのか。

なぜ、塾より、勉強より、それを優先するのか。

母の目には見えないものを、めぐるは必死に見ようとしていた。

その差は、思考ではなく“心の温度差”だった。

塔子は、めぐるを正しく導こうとしていた。

でも、その“正しさ”が、娘を傷つけていた。

「正しいって、こんなに痛いものなの?」

めぐるが感じたのは、否定ではない。

「私はこの人に、認めてほしかった」という静かな渇望だ。

それでも彼女は叫ばない。泣かない。

ただ静かに「次の大会を最後に退部する」と告げる。

それが、母の前での精一杯の“愛し方”だった。

“かるたにこだわる理由がわからない”——一番近くて一番遠い場所

大会が迫る中、塔子と進は語る。

「あの子が、なぜそこまでかるたにこだわるのか、分からない」

一番近くにいたはずの人が、いちばん“彼女の中心”から遠い。

その言葉が持つ切なさは、静かな爆弾のようだった。

子どもが夢中になっているものに、親が共鳴できない。

それは、どんな孤独よりも深い。

塔子は娘を想っている。

でもその“想い方”は、めぐるの生き方とは噛み合わない。

心が通わないことは、悪意があるからじゃない。

「想い方が違う」だけで、人はここまで遠くなる。

この構図に、私は思い出す。

昔、「そんなことして将来どうするの?」と言われた時のこと。

夢を語る自分が、笑われた日のこと。

親の声が“壁”になる日が、誰にでもある。

でも、その壁の向こうから、必死に手を伸ばしてくれる姿があることも、また事実だ。

塔子はまだ、理解していない。

でも彼女は“見ようとしている”。

「分からなくても、見ていたい」

それだけで、めぐるにとっては救いかもしれない。

すれ違いは、祈りの始まりでもある。

試合開始、震える指。武蔵野大会、初の公式戦に挑む弱小かるた部

その朝、教室ではない場所に、戦う者たちの背中が並んでいた。

公式戦——“結果”がすべてになる初めての場所。

勝ち負けの数字の裏に、それぞれの人生がぶつかり合う瞬間がある。

予期せぬ強敵とぶつかった第1回戦——勝負は技術じゃなく魂だ

武蔵野大会1回戦。

抽選で当たった相手は、まさかの難敵。

「よりによってここで?」という声が、誰の口にも出なかったのは、それだけ場の空気が張り詰めていたから。

弱小チームが挑むには、あまりにも高い壁。

でも彼らは、逃げなかった。

震える指をテーブルの縁にそっと乗せ、札の上に感覚を集中させる。

誰かが言った「勝ちたい」じゃない。

「今、この一瞬にすべてを懸ける」その想いだけが、場を支配していた。

札を払う音が、緊張を裂いていく。

無音の中で響くのは、集中と集中がぶつかる、静かな衝突音。

「相手が格上でも、心は下を向かない」

それが、この回の核心だった。

勝負とは、“勝つこと”だけじゃない。

“負けなかった”と思える瞬間を、どれだけ重ねられたか。

この一試合で、めぐるたちはそれを証明しようとしていた。

そして観る側もまた、知らず知らず拳を握っていた。

目に焼き付けたい、仲間と過ごす“最後”かもしれない戦い

この大会が終わったら、めぐるは退部する。

だからこれは、“最後”になるかもしれない試合だった。

めぐるの目が、どこか一点を見ていた。

札でもない、相手でもない。

それは、隣にいる仲間の姿だった。

この時間が永遠じゃないことを、彼女は一番知っている。

だからこそ、すべての瞬間を“目に焼き付けたい”と思っていた。

仲間が札を払う音。

かすかに聞こえる息づかい。

誰かがミスをしたときに、一瞬交わされる目配せ。

どれもこれも、彼女にとっては宝物だ。

勝ち負けの前に、めぐるの中ではすでに“勝っていた”。

「自分が居ていい場所だった」

それを確かめるために、彼女はここにいた。

試合は続いていく。

札の行方に、視線と感情が吸い込まれていく。

一瞬の迷いが命取りになる世界で、彼女たちは“揺れながらも立ち続けた”。

その姿に、私は何度も泣きそうになった。

結果がどうなったって、この戦いの価値は色褪せない。

むしろ、「ここまで来た」ことにすべての意味がある。

大会の名前なんて、あとでどうでもよくなる。

ただ、この日の彼らの姿だけは、ずっと心に残る。

それは、視聴者の誰かの記憶にも重なる。

終わりを知っているからこそ、本気になれた瞬間があった。

そして、本気になったあの日が、ずっと“青春”として残っている。

語られなかった“沈黙”にこそ、心が動いた——白野風希の選ばなかった言葉

めぐるの退部宣言、朝練での再会、武蔵野大会——いくつもの“感情の渦”の中で、白野風希だけはほとんど言葉を発していなかった。

それが、逆に強烈だった。

沈黙は、感情がないからじゃない。ありすぎて、簡単に口に出せないだけだ。

「やめないで」と言わなかった、優しさという不器用さ

朝練の場面、白野はめぐるを責めなかったし、引き止めもしなかった。

ただそこにいた。誰よりも早く、部室にいた。

それは言葉よりも明確な意思表示だった。

彼はきっと、「やめないで」と言いたかった。

でも、それを言ってしまったら、めぐるの決意を否定してしまう。

だから言わなかった。

それが、彼なりの優しさだった。

本音を飲み込むことでしか、支えられない関係がある。

そしてその不器用な距離感にこそ、“高校生らしさ”がにじむ。

「何も言わなかった」ではなく「言わなくていいと分かっていた」関係性

めぐると白野の間には、物語の表面には出ない“空気の層”が存在していた。

それは、会話ではなく、視線の揃い方とか、隣に立つ自然さとか。

「言わなくても伝わる」なんて軽い言葉じゃ表現しきれない、繊細な気配の共有。

白野は、めぐるの「1試合でも多く」という言葉に、反論も感動も表さなかった。

でも、彼は誰よりも早く部室にいた。

この“行動”の一手が、彼の答えだった。

「それでいいよ」も、「まだ終わらせないで」も、どちらも言わなかった。

ただ隣にいた。

沈黙は、信頼を前提にしたコミュニケーションだ。

白野のこの姿勢は、ある意味でめぐるの「最後をちゃんと戦いたい」という願いを、静かに肯定していたと思う。

口数は少ないけど、あの朝練の中で、彼の存在はずっと“支え”になっていた。

「わざわざ言葉にしなくても、ちゃんと感じてる」

その静かな愛し方が、どこか切なくて、どこまでもリアルだった。

ちはやふる-めぐり- 第5話が教えてくれた、“終わらせたくない理由”の正体とは【まとめ】

この第5話は、ただの「退部回」じゃない。

“何かをやめる瞬間に、人は最も美しくなる”という真実を、静かに刻んだ回だった。

そしてその美しさは、視聴者一人ひとりの心の奥にある「終わらせたくなかった記憶」を呼び起こしてくる。

物語の中に、自分の“別れ”を重ねた視聴者へ

めぐるの決意は、誰かにとっての部活の終わりかもしれない。

夢をあきらめた日、チームが解散した日、親とぶつかった日。

それぞれの“終わり”が、この物語の中に静かに埋め込まれていた。

でも、めぐるは逃げなかった。

辞めると決めてからのほうが、彼女は誰よりも真剣だった。

ラストの大会、朝練、仲間との一体感。

「あと少ししかできないから、全力でやりたい」——そんな思いがあふれていた。

それを見て、泣いた人はきっと、自分の中に「まだやりたかった何か」が残っているんだと思う。

それは未練じゃなく、“生きた証”だ。

めぐるが最後までかるたを愛したように、私たちも「もう一度あの瞬間に戻れたら」と思う記憶がある。

それこそが、“終わらせたくない理由”の正体だ。

退部=終わりじゃない。“この一瞬に懸けた”って言える青春は、それだけで美しい

“退部”って言葉は、どうしても“敗北”の匂いがする。

でも、この回が教えてくれた。

それはむしろ、「ここまで本気でやった自分」への誇りの儀式だ。

あの朝練の風景。

仲間と手を重ねるように払った札。

母に伝わらなかった気持ち。

そのすべてが、めぐるの中では“青春”として燃えていた。

大人になって、同じ熱さで何かに懸けることは難しい。

だからこそ、この物語が刺さる。

「あのとき全力だった」と言える時間がある人は、きっと泣ける。

めぐるは退部する。

でも、かるた部の中に、彼女の“気持ち”は残る。

終わりじゃない。ちゃんと、“受け渡された”。

青春って、そういうものだ。

すれ違って、涙して、別れて、それでも何かが残る。

この第5話は、そんな“残り方”を教えてくれた。

「ちはやふる-めぐり-」、まだ続くこの物語の中で、きっとまた誰かが何かを“始める”。

そして私たちは、その始まりに、きっとまた自分の過去を重ねてしまう。

だって、終わりたくなかった時間を、今もずっと、忘れられないままだから。

この記事のまとめ

  • 藍沢めぐる、退部を決意するが「本気」は失わなかった
  • 朝練に自然と集まった仲間たちの“無言の絆”
  • 親と子、分かり合えない苦しみと見えない祈り
  • 武蔵野大会、初戦に挑む“弱小”かるた部の覚悟
  • 勝ち負けよりも、“この瞬間に懸けた想い”が胸を打つ
  • 白野風希の沈黙に込められた静かなエール
  • 「やめること」は、終わりじゃなく通過点だった
  • 共に戦った時間こそが“青春の証”になる

読んでいただきありがとうございます!
ブログランキングに参加中です。
よければ下のバナーをポチッと応援お願いします♪

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ にほんブログ村 アニメブログ おすすめアニメへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました