相棒の神回ランキング15選!歴代の名作・傑作エピソードを厳選

相棒
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『相棒』の神回を選べ。

簡単そうで、これがめちゃくちゃ難しい。

なにしろ2000年のプレシーズンから25年以上。事件の派手さで選ぶのか、脚本で選ぶのか、右京と相棒の関係で選ぶのか。それだけで順位が全部変わる。

しかも『相棒』には、見終わった瞬間に「面白かった!」となる回だけではなく、見終わってから数日たっても頭の隅に居座る回がある。

個人的には、そっちの方を神回と呼びたい。

犯人当てがすごかった。

大事件だった。

豪華ゲストだった。

それだけじゃない。

「あの人はどうすればよかったんだろう」と考えてしまう。

右京の一言が妙に残る。

10年以上前の話なのに、今見ても古びていない。

そんな「もう一度見たくなる相棒」を15本選んだ。

なお、このランキングは公式順位そのものではない。

テレビ朝日が行った視聴者投票なども参考にしながら、脚本、人物描写、結末の余韻、シリーズ上の重要性、そして純粋に「今見ても面白いか」で順位をつけている。

「あれが入ってないじゃないか」は当然あると思う。

『相棒』で15本しか選ばせない方が悪い。

この記事でわかること

  • 『相棒』で一度は見てほしい神回15選
  • 初めて見る人におすすめしたい回
  • 亀山・神戸・甲斐・冠城それぞれの名作
  • なぜ「ボーダーライン」などが今も語られるのか
  • 歴代の名作・傑作エピソード

では、ここから実際に15本を見ていこう。順位だけではなく、「なぜこの回が何年たっても語られるのか」まで書いていく。

相棒の神回ランキング15選!歴代の名作を一覧で紹介

まずは今回選んだ15本を一覧で。

順位 シーズン・話数 タイトル 相棒
1位 Season10 第10話 ピエロ 神戸尊
2位 Season9 第8話 ボーダーライン 神戸尊
3位 Season5 第11話 バベルの塔 亀山薫
4位 Season2 第18話 ピルイーター 亀山薫
5位 Season3 第11話 ありふれた殺人 亀山薫
6位 Season8 第19話 神の憂鬱 神戸尊
7位 Season1 第7話 殺しのカクテル 亀山薫
8位 Season1 第11・12話 右京撃たれる/午後9時30分の復讐 亀山薫
9位 Season8 第3話 ミス・グリーンの秘密 神戸尊
10位 Season11 第18話 BIRTHDAY 甲斐享
11位 Season7 第8・9話 レベル4 亀山薫
12位 Season12 第18話 待ちぼうけ 甲斐享
13位 Season10 第1話 贖罪 神戸尊
14位 Season14 第17話 物理学者と猫 冠城亘
15位 Season10 第19話 罪と罰 神戸尊

こうして見ると初期~神戸時代が多い。

これは「昔の方がよかった」と言いたいわけではない。

一話完結の刑事ドラマとして、犯人・被害者・社会問題・右京たちの関係まで一時間に押し込むタイプの傑作が、この時期に異常なくらい集中しているからだ。

では15位からいこう。

15位|Season10最終回「罪と罰」

神戸尊の卒業回。

クローン人間をめぐる事件で、右京と神戸の正義が真正面からぶつかる。

この回の何が面白いか。

右京が正しくて、神戸が間違っているという単純な話になっていない。

罪を隠してはいけない右京。

その真実を暴くことで、まだ何の罪もない命まで傷つくと考える神戸。

どちらも譲れない。

そして神戸は、右京を誰より理解しているからこそ、右京が一番嫌がる方法で彼を止める。

相棒になったから意見が同じになるのではない。相棒になったからこそ、本気でぶつかれる。

神戸時代の最後として、実に嫌なほどよくできている。

14位|Season14第17話「物理学者と猫」

「これを刑事ドラマでやるのか」とニヤッとする一本。

一つの出来事を見ているはずなのに、可能性が枝分かれしていく。

タイトル通り、量子力学の有名な思考実験を事件そのものの構造へ持ち込んだ異色作だ。

事件の派手さでは上位に入らない。

ただ、こういう回が普通に混ざってくるから『相棒』は油断できない。

右京と冠城の会話も軽妙で、冠城時代の「ちょっとクセのある相棒」を味わうならかなりおすすめだ。

13位|Season10第1話「贖罪」

神戸尊に、過去から請求書が届く話だ。

15年前に殺人罪で服役した男が出所後に自殺。

遺書には、自分は無実だったという訴えと、神戸を「絶対に許さない」という言葉が残されていた。

神戸は過去の事件と向き合う。

刑事が良かれと思って取った行動。

当時は正しいと思っていた判断。

それが誰かの人生を壊していたとしたら。

『相棒』は時々、犯人より刑事の方を裁きにくる。

「正義を執行する側は、自分の間違いをどう償うのか」という嫌な問いを神戸へ突きつけた一作だ。

12位|Season12第18話「待ちぼうけ」

派手な事件が好きなら、最初は地味に感じるかもしれない。

山奥の駅で電車を待つ右京。

カフェで女性の話を聞く享。

別の場所では伊丹たちが殺人事件を追っている。

一見、関係がない。

それが少しずつつながっていく。

こういう脚本が好きだ。

銃も爆弾も巨大組織もいらない。

ただ人が話している。

その会話の端っこに落ちている情報が、気づけば一つの事件を作っている。

「相棒って、脚本だけでこんなに遊べるんだな」と分かる一本。

11位|Season7「レベル4」

亀山薫、最初の卒業。

殺人ウイルスをめぐる事件そのものも緊迫感があるが、この回を神回に押し上げているのはやはり最後だ。

長年一緒にいた右京と亀山が別れる。

なのに、泣かせる演出をこれでもかと積み上げたりしない。

あっさりしている。

でも、あっさりしているから効く。

この二人は何年も一緒に事件を追った。

今さら「あなたは大切な相棒でした」なんて説明する必要がない。

言葉にしない別れの方が、二人の積み重ねを感じさせる。

10位|Season11第18話「BIRTHDAY」

『相棒』で「よくできた一話完結を見たい」と言われたら、かなり勧めたい。

右京が出会った家出少女。

行方不明になった、誕生日を迎える少年。

そして誰もいないように見える一軒家。

最初はバラバラに置かれた話が、一時間でひとつにつながる。

「そういうことだったのか」と気づいたとき、序盤の景色まで違って見える。

伏線回収という言葉は簡単だ。

でも本当にうまい脚本は、伏線だと気づかせない。

BIRTHDAYは、その見本みたいな回だ。

9位|Season8第3話「ミス・グリーンの秘密」

草笛光子演じる老婦人・緑。

穏やかに花を愛する女性と、少年たちをめぐる事件。

この回で好きなのは、右京と神戸の違いがものすごくきれいに出ていることだ。

右京は真相を見る。

神戸は、その真相の中にいる人を見る。

まだ正式な意味で右京の相棒になり切っていない時期の神戸に、「この人にはこういう優しさがあるんだ」と分かる。

事件の仕掛けより、人を見る回。

神戸尊という相棒を好きになるなら、「神の憂鬱」の前にこれを見てほしい。

8位|Season1第11・12話「右京撃たれる/午後9時30分の復讐」

まだ『相棒』というドラマが今ほど巨大シリーズになる前。

ここでいきなり、杉下右京と特命係の過去を掘った。

右京が撃たれる。

特命係がなぜ作られたのか。

右京はなぜ「陸の孤島」にいるのか。

小野田公顕とは何者なのか。

現在の『相棒』へ続く土台が、一気に見えてくる。

単なる事件回ではなく、杉下右京という主人公の説明書を途中で突然渡してくるような回だ。

過去の公式ファン投票で1位になったことがあるのも納得できる。

7位|Season1第7話「殺しのカクテル」

派手な事件ではない。

爆発もしない。

大規模な捜査本部もない。

なのに面白い。

蟹江敬三演じる名バーテンダー・三好倫太郎と右京。

二人の静かなやり取りに、事件のほぼ全部が詰まっている。

『相棒』の右京は、物証だけで犯人を追う男ではない。

相手がどういう人間なのかを見る。

そして相手の美学まで利用して、真実へ近づく。

大声を出さなくても、取調室へ連れていかなくても、人間同士の会話だけでサスペンスは作れる。

初期『相棒』の良さが凝縮されている。

6位|Season8最終回「神の憂鬱」

神戸尊編の本当のスタートは、初登場回ではなくこの回だったと私は思っている。

神戸は右京の相棒になるために特命係へ来たわけではない。

警察庁上層部の命令で、右京を監視するために送り込まれた。

Season8最終回でその任務が終わる。

戻ろうと思えば警察庁へ戻れる。

そこで神戸は、特命係に残る道を選ぶ。

そして右京が迎える。

最初は組織の命令で隣に座った。

最後は自分でその椅子を選んだ。

「相棒になる」という出来事を一年かけて描いた回なのだ。

5位|Season3第11話「ありふれた殺人」

タイトルがもう怖い。

「ありふれた殺人」。

殺人がありふれていてたまるか、と思う。

でもこの回が見ているのは、ニュースでは数行で終わってしまう事件の、その後だ。

事件には犯人がいる。

被害者がいる。

そして被害者には家族がいる。

刑事ドラマは犯人を捕まえれば終われる。

遺族は終われない。

そこを『相棒』は逃げずに見る。

大事件ではない。

だからこそ重い。

「事件解決」と「人が救われること」は同じではない。

右京がどれだけ優秀でも埋められないものがある。

このドラマが単なる謎解きで終わらない理由がよく分かる一本だ。

4位|Season2第18話「ピルイーター」

大河内春樹というキャラクターを、一発で忘れられなくした回。

いつもラムネのようなものを噛んでいる監察官。

それまでどこか得体の知れない男だった大河内の内側が、突然むき出しになる。

部下・湊哲郎の死。

心中に見えた事件。

右京と亀山が調べるほど、表向きの説明とは違う人間関係が見えてくる。

今なら珍しくないテーマかもしれない。

しかし2004年放送という時期まで考えると、この回が踏み込んだ場所はかなり深い。

そして何より、大河内を「厳しい監察官」という記号で終わらせなかった。

脇役の人生を一話でひっくり返し、その後20年以上続く人物にしてしまった。

シリーズ物としても強烈な神回だ。

3位|Season5元日SP「バベルの塔」

正月の『相棒』スペシャルで一本選べと言われたら、私はこれ。

高層ホテル。

人質。

爆弾。

政治家。

復讐。

一歩間違えれば全部盛りの大味な話になる。

ところが最後は、人と人が分かり合えるのかというところへ着地する。

タイトルの「バベルの塔」が、最後にちゃんと物語の意味になるのがいい。

ただ高いビルで事件が起きるからバベルではない。

言葉が通じているのに、互いを理解できない人間たち。

その間を、言葉を話さない少女がつないでいく。

大事件をやっているのに、最後に残るのは爆発ではなく人間の話。

『相棒』のスペシャル回がうまかった頃の代表作だと思う。

2位|Season9第8話「ボーダーライン」

「面白いから見て」と気軽に言いにくい神回。

見ていて楽しくはない。

むしろ、しんどい。

それでも外せない。

右京たちは、一人の男の死を追う。

調べれば調べるほど、その男が社会の中で少しずつ居場所を失っていった過程が見えてくる。

何か一つ、とんでもない不幸があったわけではない。

仕事。

住む場所。

人間関係。

制度。

小さな「もう少し頑張れば」が重なって、人間が境界線の外へ押し出されていく。

ここが怖い。

特殊な犯罪者の話なら、自分とは関係ないと言える。

「ボーダーライン」は、それを許さない。

ほんの少し順番が違えば、自分もこちら側にいたかもしれない。

そう思わせる。

放送から長い年月が経っているのに、今見ても妙に古く感じない。

それが一番きつい。

1位|Season10元日SP「ピエロ」

一位は「ピエロ」。

ここは迷った。

でも、「相棒を見たことがない人に一本だけ渡す」と考えたら、やっぱりこれになる。

神戸尊が子どもたちとともに誘拐される。

右京はその場にいない。

わずかな痕跡から神戸に何か起きたことを察し、一人で追い始める。

やがて警視庁、警察庁まで巻き込む大事件になる。

まず単純にサスペンスとして面白い。

次に何が起きるのか分からない。

犯人側にも事情がある。

子どもたちにも役割がある。

右京は右京で離れた場所から事件へ食らいつく。

神戸は人質になっても神戸らしく動く。

つまり、右京と神戸が別々の場所にいるのに、ちゃんと「相棒」になっている。

これがすごい。

同じ画面に二人を置いて掛け合いをさせなくても、互いが何を考えるか分かっている。

コンビものとしてかなり完成している。

過去のテレビ朝日の視聴者投票でも「ピエロ」は1位だった。

人気だから1位にしたわけではない。

もう一度見ても、やっぱり強い。

事件、緊張感、ゲスト、右京の推理、神戸の行動、二人の信頼。『相棒』の面白いところを一本へ詰め込んだ回だ。

ここまで15本並べると、「結局どれから見ればいいんだ」となるかもしれない。そこで、まだ『相棒』をあまり見ていない人向けに、入口として選びやすい3本まで絞ってみる。

相棒初心者ならどの神回から見る?まずはこの3本

15本も言われても困る。

分かる。

なので、『相棒』をほとんど見たことがない人なら、まずこの3本でいい。

見たいタイプ おすすめ 理由
とにかく面白い事件が見たい ピエロ サスペンス・推理・相棒関係のバランスがいい
『相棒』らしい社会派を見たい ボーダーライン 事件の向こうに社会そのものが見える
大型スペシャルを楽しみたい バベルの塔 派手さと人間ドラマを両方味わえる

この3本を見て全部刺さらなかったら、『相棒』とは相性が悪い可能性がある。

逆に一つでも刺さったら危ない。

そこから「殺しのカクテル」に行き、「ピルイーター」に行き、「神の憂鬱」に行き……気づけばシーズン単位で見始める。

25年分ある。

なかなか帰ってこられない。

ただ、ランキングを見ていて「あの回がない」と思った人もいるだろう。特に外せない名前が一つある。甲斐享の最後、「ダークナイト」だ。

「ダークナイト」は神回に入らない?

ここまで読んで、甲斐享ファンなら気づいたかもしれない。

Season13最終回「ダークナイト」が入っていない。

忘れたわけではない。

むしろ忘れられない。

ただ私は、「衝撃回」と「神回」は別だと思っている。

右京が自分で選んだ相棒・甲斐享が、実は私刑を繰り返すダークナイトだった。

発想はものすごい。

右京自身がその罪を暴くという構図も強い。

だが、それまでの3年間を振り返ったとき、享が連続私刑犯だったことを納得させる積み重ねは十分だったのか。

ここには今でも引っかかる。

だから「忘れられない回」なら間違いなく上位。

「完成度まで含めた神回」では今回は外した。

この辺は異論があって当然だ。

では、なぜ「ピエロ」や「ボーダーライン」は神回として残り、「ダークナイト」は評価が割れるのか。15本を並べてみると、『相棒』の名作に共通するものも見えてくる。

相棒の神回は「犯人がすごい回」だけではない

15本選んで改めて思う。

『相棒』の神回って、必ずしもトリックがすごい回ではない。

「ボーダーライン」に派手な名探偵要素はない。

「ありふれた殺人」は巨大犯罪組織と戦う話ではない。

「ミス・グリーンの秘密」は世界を揺るがす事件でもない。

それでも残る。

人間が残るからだ。

なぜこの人は罪を犯したのか。

どうして誰も助けられなかったのか。

正しいことをしたはずなのに、なぜこんなに後味が悪いのか。

『相棒』のいい回は、事件を解決しても全部きれいには片づかない。

右京は真実を暴く。

犯人は捕まる。

だが真実を知ったからといって、人が幸せになるとは限らない。

「事件は解決した。でも、これでよかったのか?」を残して帰っていく。

そこが、このドラマが25年以上続いてもまだ語れる理由だと思う。

最後に、今回選んだ15本をもう一度まとめておこう。順位に異論はあって当然だが、「次に何を見るか」を決める材料にはなるはずだ。

相棒の神回ランキングまとめ

今回選んだ神回15本は以下の通り。

  1. Season10「ピエロ」
  2. Season9「ボーダーライン」
  3. Season5「バベルの塔」
  4. Season2「ピルイーター」
  5. Season3「ありふれた殺人」
  6. Season8「神の憂鬱」
  7. Season1「殺しのカクテル」
  8. Season1「右京撃たれる/午後9時30分の復讐」
  9. Season8「ミス・グリーンの秘密」
  10. Season11「BIRTHDAY」
  11. Season7「レベル4」
  12. Season12「待ちぼうけ」
  13. Season10「贖罪」
  14. Season14「物理学者と猫」
  15. Season10「罪と罰」

もちろん、これが唯一の正解ではない。

「最後の灯り」が一番という人もいるだろう。

「ついてない女」が好きな人もいる。

「聖戦」の後味こそ『相棒』だという人もいる。

最近のシーズンにだって、昔とは違う面白さがある。

むしろ、ファン同士でランキングが一致しない方が正常だ。

25年以上、何百本も事件をやってきたドラマなのだから。

ただ一つ言えるのは、神回と呼ばれる回にはだいたい共通点がある。

犯人を捕まえて終わらない。

事件が終わったあとに、何か一つこちらへ置いていく。

答えではなく、「あなたならどう思う?」という問いを置いていく。

だから何年たっても、もう一度見たくなる。

『相棒』の神回とは、たぶんそういう回なのだ。

読んでいただきありがとうございます!
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